NSCA-CPTとはどんな資格?受験条件・勉強法・活用方法を解説
NSCA-CPTは、世界的に知名度の高いパーソナルトレーナーのための資格です。この記事では、業界未経験の人がNSCA-CPTを取得する方法、そしてNSCA-CPTを活用してパーソナルトレーナーになる方法を解説します。


NSCA-CPTはアメリカに本部を置くNSCAが認定するパーソナルトレーナーの資格
NSCAが認めたパーソナルトレーナーだけが取得できる資格
NSCA-CPTとは、NSCAが認定するパーソナルトレーナーの資格です。
CPTとは『Certified Personal Trainer』の略語で「認定パーソナルトレーナー」という意味です。つまりNSCA-CPTはまさに、NSCAが認定するパーソナルトレーナーのことを指します。
NSCA-CPTを取得することで、年齢・性別・経験を問わず幅広い層に対してトレーニング指導をおこなうことができます。トレーニングの知識だけではなく、医学的、運動生理学的な専門知識とトレーニングの指導技術を身につけることで、クライアントに対して評価・動機づけ・教育・トレーニングやコンディショニングをおこないます。
発行団体のNSCAは世界中でパーソナルトレーナーを認定している
NSCA-CPTの発行団体であるNSCAは、アメリカに本拠地を構える世界的なパーソナルトレーナーの資格認定協会です。1978年に設立され、現在では世界88カ国に在籍する多数のメンバーがトレーナーとして活躍しています。

NSCA-CPTの取得がパーソナルトレーナーのキャリアアップに有利

2020年9月 現役パーソナルトレーナー300人を対象にした調査結果より
引用元:https://www.trainer.agency/blog/report3/


資格が必要な人の特徴
・フィットネスクラブで業務委託契約を結び、パーソナルトレーナーとして活動したい人
・業界未経験でこれからパーソナルトレーナーを目指す人
必ずしも資格が必要ない人の特徴
・会社員としてジムに所属しており、パーソナルトレーニングをおこなっている人
・何かしらのパーソナルトレーナーの資格をすでに持っている人
※パーソナルトレーナーは必ずしも資格が必要な職業ではありません。しかし、資格の取得はキャリアアップに有効です。

NSCA-CPTの資格取得条件と試験内容・難易度について

条件を満たした上で試験に合格すれば取得できる
NSCA-CPTの資格認定を受けるためには、次の条件を満たしている必要があります。
- NSCAジャパン会員である
- 満18歳以上
- 高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験(旧:大学入学検定試験)合格者
- 有効なCPR/AEDの認定者
- NSCA-CPT認定試験に合格
引用元:https://www.nsca-japan.or.jp/exam/certification/requirements.html

1. NSCAジャパン会員である
NSCAジャパンに年会費を納めることで、NSCAの会員となることができます。
会員種別は、次の通りです。どちらの会員種別であってもNSCA-CPTの資格取得条件として認められています。
・正会員 13,200円 個人
・学生会員 11,000円 学生

2.満18歳以上
NSCA-CPTを取得するためには、18歳以上の年齢である必要があります。

3.高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験(旧:大学入学検定試験)合格者
NSCA-CPTの認定を受けるには高校卒業以上の学歴が必要です。高校を卒業していない場合は、いわゆる「高卒認定」と呼ばれる試験を受けて、高校卒業と同等の学力を有している認定を受ける必要があります。
参考リンク:高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定):文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/

4.有効なCPR/AEDの認定者
パーソナルトレーナーとして活動するためには、万が一の事故が起きた時のために救命の知識を持ち合わせておく必要があります。
CPRとは、人工呼吸と心臓マッサージをおこなう心肺蘇生法です。AEDとは電気ショックにより心臓の動きを元に戻すための医療機器です。NSCA-CPTを取得するためには、⽇本赤十字社や消防庁が開講する救命講習会を受講し、CPR/AEDの認定をを受けましょう。

5.NSCA-CPT認定試験に合格
前述した4つの条件を満たした上で認定試験に合格することで、NSCA-CPTの資格を取得することができます。

試験は3択からの選択式
NSCA-CPTの試験は、3択の中から正解を選ぶ選択式です。
試験には全部で155問の問題があり、中には点数としては加算されないノンスコアード問題と呼ばれる設問が15題紛れ込んでいます。これは、将来の試験の方向性を決めるための問題で、受験者にはどれがノンスコアード問題なのかは知らされません。
それぞれの設問は、難易度に応じて配点が異なります。100点中70点以上点数を獲得すると合格となります。

パーソナルトレーナーに求められる知識が出題範囲
NSCA-CPTの出題範囲は以下の通りです。
分野 | 点数配分 | 問題数 |
クライアントに対する面談と評価 | 25% | 35 |
エクササイズテクニック | 31% | 43 |
プログラムプランニング | 31% | 43 |
安全性、緊急時の手順、法的諸問題 | 13% | 19 |
ノンスコアード問題 | 0% | 15 |
合計 | 100% | 155 |
それぞれの分野について詳しく説明します。
クライアントに対する面談と評価
実際のトレーニング指導を始める前に、パーソナルトレーナーはクライアントの健康状態や体力を評価する必要があります。体力評価のために必要になる知識や、栄養学の知識に関する問題です。
エクササイズテクニック
さまざまなエクササイズ(トレーニング)に関する適切なテクニックや、動作の間違いを修正するための知識があるかを問われる問題です。なぜその動作が間違いなのかを理解するために、解剖学的な知識も必要になります。
プログラムプランニング
クライアントの目的に応じたトレーニングプログラムを組立てるために必要な知識が問われる問題です。ウエイトトレーニングだけではなく、有酸素運動やスピードトレーニングなども含まれます。
健康に問題のないクライアントの他にも、妊婦・高齢者・ケガのある人などにも対応できるための知識があるかを問われます。
安全性、緊急時の手順、法的諸問題
パーソナルトレーナーが知っておかなければならない、安全にトレーニングをおこなうために必要な設備や、法律の知識に関する問題です。

Q1.次の構成体を大きい順に並べよ
A.筋繊維 B.筋原繊維 C.筋 D.筋繊維束
A.C→D→A→B
Q2.スティッキングポイントとはなにか
A.最も挙上が困難なところ
B.最も負荷が軽いところ
C.中間点
A2.A.最も挙上が困難なところ
Q3.50・100kgのベンチプレスを行う際それ ぞれの重量にあった筋力を発揮してバーベルを 挙上する。このような筋の調整を可能にする2つのメカニズムは何か
A3.運動単位の動員と発火頻度の調整
NSCA-CPTの合格率は75%(2019年度)
2019年度のNSCA-CPTの合格率は、75%でした。スポーツ系専門学校を卒業した人や、すでにパーソナルトレーナーとして活動している人も受験していることを考えると、決して高い数字ではないと言えるでしょう。

NSCA-CPTの試験費用は46,000円(税込)
受験費用は46,000円(税込)です。決して安くはない受験料のためしっかりと受験勉強をしてから試験に臨むようにしましょう。


レベル別NSCA-CPTの資格取得の勉強方法


独学で学ぶ【トレーナー経験と知識に自信がある人向け】
独学で学ぶのにおすすめの人は、すでにパーソナルトレーナーとして活動していて、知識に自信のある人です。
理由は費用と期間が抑えられる受験方法だからです。
独学のメリット
・費用を安くすることができる
・すぐに取得することができる
もうすでに試験に合格する実力さえあれば、安く済ませることができます。
NSCA-CPTを取得するためにかかる費用は、
・年会費13,200円(税込)
・受験料は46,000円(税込)
の合計59200円(税込)です。
さらに、NSCA-CPTの認定試験の日程は都合の良いときに自分で決めることができます。
つまり独学は、費用を抑えて早く取得できるので、お金がない人でも取得しやすいのです。
しかし独学には、これから勉強を始める未経験者には難しいというデメリットがあります。
独学のデメリット
・学習範囲が広いので未経験者には難しい
・未経験者の独学は時間がかかる
受験者の知識レベルは人それぞれです。たとえば次のように分類することができます。
タイプB 大学や専門学校等で勉強済みもしくは基礎知識に自信があるが、トレーニングの指導経験がない人
タイプC 学校で勉強をしたことはなく基礎知識に自信はないが、トレーニングの指導経験がある人
タイプD 基礎知識もトレーニング指導もこれからの人
これらの人が学習にかかる目安の期間は次の通りです。
タイプA | タイプB | タイプC | タイプD |
3ヶ月 | 6ヶ月 | 5ヶ月 | 8.5ヶ月 |
もし、あなたがトレーナー未経験で独学で受験に挑戦するのであれば、目安として8.5ヶ月もの間、学習を続ける必要があります。
コツコツと地道に学習を積み重ねていく自信のある人は未経験でも独学に挑戦してみると良いでしょう。
スクールで学ぶ【実際の指導でも役に立つ知識を学びたい人向け】
受験勉強をとにかく効率的に行いたいのであればスクールがおすすめです。
理由は、NSCA-CPTを保有した現役パーソナルトレーナーが講師だからです。
独学では間違えやすいエクササイズテクニックや、クライアントのニーズに合わせたプログラムの作り方を分かりやすく教えてくれます。
スクールのメリット
・未経験でも短期間でNSCA-CPT取得を目指せる
・NSCA-CPTの知識を実際の指導で役に立つ覚え方ができる
せっかくNSCA-CPTを取得したのに、試験に合格するための暗記のような勉強になってしまっては意味がないですよね?
資格を取得すること自体が目的ではないはずです。
だからこそ、スクールで学ぶことでNSCA-CPTを取得できるのはもちろんのこと、その知識を現場で活かせるように実際のトレーニングを通してアウトプットしながら学べるのがスクールの良いところです。
デメリットとしてはやはり、費用面でしょう。正直なところ、決して安価とは言えない価格です。
スクールの価格の目安は、大体40〜60万円くらいです。
それでもスクールで学ぶことで、パーソナルトレーナーとしてキャリアを有利に築いていけることが期待できます。
就職面接でも有利です。NSCA-CPTを持っていることに加えて、実際にトレーニング指導を学べることが大きな強となるからです。
NSCA-CPTを取得できて、かつパーソナルトレーナーに必要な知識を学べるスクールは次の通りです。
スクール名 | トレスク | アスピ | Dr.トレーニング |
スクール形態 | オンライン | 個別指導 | グループ指導 |
ポイント | オンラインでどこでも学べる | 短期集中で効率的な学習 | アスリート指導に強い |
トレスクでNSCA-CPTを取得しパーソナルトレーナーへの道を踏み出そう
NSCA-CPTのための勉強をこれから始めるなら、正しく効率の良い学習を心がけましょう。
なぜならNSCA-CPTを取得するためのパーソナルトレーナーの知識はとても多いからです。
パーソナルトレーナーが見るのは、健康的な普通の人だけではありません。
例えば、高齢者や妊婦、病気や怪我のある人も来るでしょう。どんな人にでもに対応できる知識が必要です。
だから、自己流でNSCA-CPTの出題範囲を覚えよう!と思っても、何年もかかってしまうかもしれません。
そこで、パーソナルトレーナーに必要な知識の効率的な勉強法を教えてくれるのが、トレスクNSCA-CPT講座です。
講師はNSCAマスターコーチに認定されている吉田敬史氏です。10年以上パーソナルトレーナーとして、さまざまな人の指導に携わった経歴のある大ベテランでもあります。
公式テキストは700ページ以上ものボリュームがあります。大変な量ですが、NSCAが公認する講師が教えるからこそしっかりと理解できるようになります。
トレスクに資料請求をすると、合格率95%を実現した秘密の勉強方法をまとめた「NSCA攻略マニュアル」がもらえます。
NSCA-CPTの合格を目指す人は資料請求してみてください。
トレスクは完全オンラインのスクールですが、オフラインのスクールもあります。
卒業まで半年ほどの時間がかかりますが、その代わりに完璧に現場指導ができるトレーナーにまで育て上げてもらえます。
東京都内のパーソナルトレーナー養成スクールである、「ASP」と「Dr.トレーニング」を紹介します。
短期間で即戦力のトレーナーを目指せるASP(東京・神奈川)
NSCA-CPTを取得して、できるだけ早くパーソナルトレーナーに転職したい人におすすめなスクールはアスピです。
未経験者も募集しているパーソナルトレーニングジムの求人には、たくさんの希望者が殺到するので、内定率が低いという事実があります。
そんな中、面接を突破するための鍵になるのが、未経験であっても他の応募者よりも高い実力を身につけておくことです。
限られた時間の中で、面接を突破できるだけの実力を身につけるために必要なことは、一流のトレーナーの元で短期間で効率的に学習できる環境に身を置いて、徹底的に学ぶことです。
アスピなら、現役パーソナルトレーナーによるマンツーマンの講義を、空いた時間にいつでも予約することができます。
さらに代表を務める原田氏は、業界紙NEXTが選ぶ2016年度のトレーナーオブザイヤー最優秀トレーナーに選ばれています。※最優秀トレーナー賞とは、月刊紙NEXTのトレーナー・オブ・ザ・イヤーにおける名称です。
まさに一流から徹底的に学べる環境であると言えるでしょう。
ASPに問合わせることで、NSCA資格攻略マニュアルがもれなくもらえます。NSCAの攻略方法が知りたい人は資料請求しましょう。
スポーツ界も目指せる一流を目指すDr.トレーニング(東京・大阪)
スポーツが好き、またはアスリートも指導できるようになりたい人に勧めたいのがDr.トレーニングです。
Dr.トレーニング代表の山口元紀氏は、アメリカの医療国家資格のNATA-ATCを保有しています。実際にアメリカでアスレティックトレーナーとして活動したり、ボストン・レッドソックスなどのプロ野球チームで、選手のケアをした実績があります。
一流のアスリートをサポートした経験のある山口氏をはじめとした講師陣の元で学ぶことで、一般的なパーソナルトレーニングの指導はもちろん、アスリートにまでも対応できるトレーナーを目指すことができます。
山口氏の他にも元MLB・NFL指導者の林トレーナーをはじめとした、スポーツ・アスリート分野で実績のあるトレーナーが講師を務めています。
・アメリカの難関国家資格を取得した講師が在籍
・メジャーリーガーの指導経験あり
・進んだ海外の知識を取入れたカリキュラム
・Dr.トレーニング認定資格が取得できる
NSCAの合格に必要になる知識だけではなく、トップレベルのアスリートにも指導ができる実力の伴ったパーソナルトレーナーを目指すのであればDr.トレーニングが良いでしょう。資料請求をすることで科学的根拠に基づいた海外文献をプレゼントしています。
興味のある人は資料請求をしてみてください。
NSCA-CPTを取得した後の活動内容

従業員としてパーソナルトレーナーになる
パーソナルトレーニングジムに就職することで、パーソナルトレーナーになる方法です。
中には未経験者歓迎の求人もあるため、これからパーソナルトレーナーになりたい人がキャリアをスタートさせる方法として安定した人気があります。
パーソナルトレーナーとして就職することで「店舗の研修を無料で受けることができる」「集客を自分でしなくても良い」などのメリットがあります。
売り上げや戦略の心配はしなくても良く、クライアントの指導にたくさんの時間を割くことができます。筋トレが大好きという人に向いている環境であるとも言えます。
しかし、未経験者歓迎の求人には応募者が多数殺到するのも事実です。倍率の高い面接を突破し、内定を勝ち取る上では他の応募者との差別化が必須です。NSCA-CPTをを取得していることが差別化の要素のひとつとなることでしょう。
フリーランスのパーソナルトレーナーになる
フリーランスのパーソナルトレーナーは、フィットネスクラブと業務委託契約を結び、クライアントに対してパーソナルトレーニングをおこないます。
従業員パーソナルトレーナーよりも、働く場所や時間を自由に選べるのがメリットです。実力次第では、従業員パーソナルトレーナーよりも高い収入を得ることもできるでしょう。
業務委託契約を結ぶ条件として、NSCA-CPTなどの資格を取得していることを条件としているフィットネスクラブもあるため、フリーランスのパーソナルトレーナーが資格を取得すると活動場所が広がるというメリットがあります。
また、NSCAの資格保有者の特典として「NSCAジャパン指導者賠償責任保険」に任意で加入できるというものがあります。指導中に万が一の事故が起きてしまった場合に自分の身を守るためにも、加入をしておくことをオススメします。
参考リンク:賠償責任保険(NSCA資格認定者限定)
パーソナルトレーナーとして開業する
自分がおこないたいサービスや、理想とする店舗を1から構築することができるのが、パーソナルトレーナーとして開業する一番のメリットでしょう。そしてビジネスを軌道に乗せることができれば、得られる収入もさらに大きくなります。
しかし、大手フィットネスクラブで活動するフリーランスや、従業員のパーソナルトレーナーとは違い、集客や経理などに関することを含めて全てを自分で行なわなければなりません。自由である反面、伴う責任も一際大きいとも言えます。
自身のブランディングも自らおこなう必要があるため、その一環として資格取得をしたり、資格で得た知識を活かしてSNSなどで情報発信をおこなう人もいます。


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