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FMSの資格解説!お客様の現状診断を培うノウハウが満載

トレーニング指導をする中で、こんな経験はありませんか?

・友人のトレーニングを見て『なぜトレーニングフォームが良くならないのだろう?』と思ったことがある
・自身のトレーニング中に『こうしたらフォームが良くなる』と言われたが、一向に良くならなかった
・お客様のトレーニング指導の最中に『効いてる実感がない』と言われ、何が悪いのかわからなかった

これらに当てはまる方は、ただ単に体がトレーニングフォームを覚えていないだけではなく、そもそも関わる筋肉の過緊張や低機能が起きている可能性も否定できません。

現場では、こうしたお客様の状態を瞬間的に把握することが求められます。そこで今回は、そんな現状診断能力を養い、他のトレーナーとの差別化ができるようになる資格『FMS』を紹介します。

FMSとはどんな資格?実は取得も簡単

FMSとはFunctional movement screen(ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン)の略称で、1995年にアメリカの理学療法士グレイ・クック氏とスポーツ医学に知見がありコンサルタントのリー・バートン博士によって開発されました。

高校生アスリートのケガやパフォーマンス能力の向上を評価するために、しゃがむ動作・またぐ動作・踏み込む動作・各関節の動作の可動域・体幹の安定性など姿勢や動作に関わる7つの動きから評価するシステムです。
現在では高校生だけでなく、世界中のプロスポーツチームでも積極的にFMSが導入されて、一般の人からプロアスリートまで活用されています。

7つの評価方法をクライアントに実践する目的は、トレーニングをする前に動作を評価して障害になり得る身体の問題点を見つけ出し、それを基に改善エクササイズを行い、改善されたか再度チェックするためです。

FMSの取得方法は結構簡単

FMSは団体主催のセミナー(3日間)に参加し、オンラインテストを受けることで取得できます。
合格率は結構高めなので、チャレンジしやすい資格の1つといえます。

参考サイト:https://www.tipness.co.jp/fms
参考サイト:https://kinetikos.jp/contributors/fms

FMSでわかる5つのこと!実例も紹介

FMSの評価方法から見られることは次のことです。

・連動性
・可動性
・柔軟性
・動的安定性
・静的安定性

連動性は各部位がバラバラではなく連動して動いているか。これは主に運動パフォーマンスに大きく関わります。

ちなみに一見似ている可動性と柔軟性には、次のような違いがあります。

可動性:自分でコントロールして動かせる範囲
柔軟性:他力で動かせる範囲

動的安定性は運動動作が安定するかどうか。静的安定性は、関節が止まるべき箇所できちんと止まるかを確認します。

実例紹介:猫背のAさんへのFMS活用方法

クライアントの1人・Aさんは猫背の状態が何年も続いており、肩を上げる動きが悪く、さらに動作時は方に痛みも伴います。

そんなAさんが急にベンチプレスやチンニングができるでしょうか?

恐らく、ベンチプレスでは可動域の制限により正しい動作ができず、肩を痛める結果に終わるでしょう。

また、チンニングは肩が上がらず、そもそも種目をスタートできないことが十分予想されます。

決してAさんがフォームを習得していないことが原因ではありません。

姿勢が悪いことにより可動域制限があると考えられるのです。それを、FMSの7つのチェック項目で確かめていきつつ、過緊張筋や低機能筋の把握します。

そしてそこから、はじめて改善アプローチが可能になるわけです。

この能力は、ただのトレーニング愛好家のレベルとプロとして活動しているトレーナーのレベルを決定的に分けるものです。

クライアントの身体機能をチェックした上で、「なぜ、このトレーニングを行うのか?」とトレーニングの指導の理由付けができるため、クライアントからの信頼も得られやすくなります。

FMSを使用したセッションの流れ

FMSをセッションに取り入れたいという方は、一般的に次のような流れをとります。

①クライアントの目標・目的をカウンセリング
②姿勢や動作をFMSで確認し、現状と予測される不具合をクライアントに伝える
③姿勢、動作の改善エクササイズを行う
④目的に合ったトレーニングを指導し、軽めの負荷で動作の確認を行う
⑤動作に問題がなければ、クライアントのトレーニングレベルに合った負荷でトレーニングを続けていく

FMSを有効活用することで現状把握を行いやすく、クライアントもオーダーメイド感を得られるため満足度も高まりやすいでしょう。

より満足や信頼を得たいトレーナーになるためにFMSは非常におすすめと言えます。

FMSの資格取得の前に学びたいこと

FMSは非常に便利な資格です。しかしこの資格はあくまで評価方法の一つであり、FMSで全てを理解できるというわけではありません。

これからパーソナルトレーナーを目指すのであれば、生理学、機能物理学といった体の基礎中の基礎を学び、それを土台にFMSの知識を身につけなくてはなりません。

パーソナルトレーナーとして結果を出している方は次の共通点があります。

・カウンセリングが適切であり、クライアントの理想の未来を共有できる
・体の面での現状把握ができ、方向性を示すことができる
・説得力のある指導ができる

みなさんが目指すのは、パーソナルトレーナーになることではないはず。パーソナルトレーナーになって、望む収入を稼げるようになることですよ。

その第一歩として、独学ではなくちゃんとした教育機関に通うことをオススメします。社会人でも通いやすく、「資格取得支援」「就職斡旋」をしてくれる専門スクールは、まさにうってつけ。

お客様に愛されるパーソナルトレーナーになりたい方は、ぜひ1度パーソナルトレーナー養成スクールをチェックしてみてください!

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服部拓也

パーソナルトレーナー

服部拓也

大手ジム、整体サロンでのトレーナー経験を持ち、パーソナルトレーナー養成スクール「2nd PASS」を卒業した後にトレーナーとして独立。トレーナーエージェンシーでは、パーソナルトレーナーになりたい人、現役パーソナルトレーナー向けコラムを執筆。ダイエットに悩むお客様、集客に悩むトレーナーの両方の悩みの解決を目指している。

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