作業療法士からスポーツトレーナーを目指す場合の職務経歴書の書き方!

作業療法士の資格保有者が転職をする場合、同職種に転職するケースとスポーツトレーナーなどの異業種・異職種に転職するケースがあります。そして、両方のケースで成功のカギを握るのは職務経歴書です。
この記事では、作業療法士の資格保有者が転職を目指す場合の職務経歴書の書き方や注意点を解説します。特に異業種の転職に関しては、実例を用いながら具体的に解説します。

作業療法士を活かす職務経歴書のポイント

作業療法士の資格保有者が転職を考える際、医療施設や介護施設などで作業療法士として働く方法と、パーソナルトレーニングジムなどの異業種・異職種で知識・経験を活かす方法があります。

いずれのケースでも作業療法士の資格は転職にプラスに働く可能性が高いですが、職務経歴書でしっかりとアピールできなければ意味がありません。まずは、作業療法士の資格を職務経歴書でアピールするためのポイントを解説します。

作業療法士の活かし方を考えよう

作業療法士として、転職するには資格が不可欠であるため、資格の意味を改めて深く考える機会はあまりないかもしれません。しかし、リハビリテーションの専門職であり、患者や利用者に対して密なコミュニケーションを必要とする作業療法士の資格・経験は、ほかの業種に対しても効果的にアピールできます。

パーソナルトレーニングジムのトレーナーとは、直接的な関連性が感じられにくいかもしれませんが、今一度自分の経歴を振り返って、活かし方を考えてみましょう。

自己PRが一番のカギになる

異業種・異職種への転職の際にカギになるのは、自己PRです。採用者の意識の変化を目指せば、効果的な自己PRになります。具体的なポイントは以下の点があります。

  • なぜ作業療法士の資格を持っているのに、異業種にチャレンジしたいのか?
  • 作業療法士の資格を活かして、何の職務を担当したいのか?
  • 作業療法士だからこそできる仕事とは何なのか?

応募先の採用担当者は、もしかすると作業療法士の仕事を深く理解していないかもしれません。だからこそ、自己PRの欄で経験や応募先の職務との関連性のアピールが大きな意味を持ちます。

作業療法士としての職務経歴書の書き方

作業療法士としての職務経歴書の書き方を解説します。

職務経歴書概要作成のポイント

職務経歴書には決まったフォーマットはありませんが、読み手側の読みやすさを意識して、基本的なルールに沿った記載が大切です。基本的なルールのなかで重要な点は3点あります。

  • 時系列にまとめる
    職務経歴書の職歴などは、時系列に沿って古い方から、もしくは反対に新しい方から記載していきます。ルールとして順番が前後しないように注意しましょう。
    職歴として勤めた企業を記載する場合には古い方から記載し、技術職など担当したプロジェクト単位で記載する場合には新しい方から記載すると、見やすく効果的なアピールになります。
  • 就業期間や勤務先の法人名を正確に記載する
    就業期間や勤務先の法人名は略称などを使用せずに正確に記載しましょう。そして、就業期間に限らず、年号を記載する際には、職務経歴書と履歴書を通じて和暦・西暦のいずれかを統一して使用しましょう。
  • 職種や雇用形態を正確に記載する
    職歴は職種と雇用形態(正社員/契約社員/パート・アルバイト)を記載しましょう。職種について書く場合、作業療法士として勤務していた人は、診療科と担当していた職務内容を記載しましょう。

業務内容はていねいにまとめる

職務経歴書では、過去の仕事の内容や働き方をていねいにまとめれば、応募先の企業にアピールできます。なぜなら、過去の働き方は応募先の職場での働き方をイメージしてもらうために役立つためです。

異業種への転職の場合には、仕事への関わり方を特に詳しく記載すれば、応募先での働き方を人事担当者にもアピールできるでしょう。

資格も丁寧にアピールしよう

所有している資格は、漏れなく正確に記載しましょう。国家資格である作業療法士資格はもちろんですが、運転免許証や応募する企業の職種に関連する民間資格と取得年月をすべて記載します。

資格取得に向けて特に努力をしたポイントがあれば、自己PRにもなります(たとえば、スポーツ施設でケガをしたアスリートへの応急処置を適切に実施できるようになるために、作業療法士の資格取得を決意して専門学校に通った、など)。

自己PRで意欲をアピール

特に異業種の転職では、自己PRの欄でいかにPRできるかが大切です。以下のポイントを意識して記載すると効果的です。

  • 過去の経験を通じて体得した技術やノウハウを、応募先の企業でどのように活かそうと考えているか
  • 応募先の企業や職種を志望する理由
  • 採用された場合に、担当したい職種や働き方

自己PR全体を通じて、貢献できる点を明確にすると効果的です。たとえば、パーソナルトレーニングジムへの転職を検討している場合、作業療法士の資格の活かし方は何か、の観点で自己PRを考えるのも良いでしょう。

異業種への転職を成功させる職務経歴書のコツ

作業療法士の資格を活かしつつ、異業種に転職したい人のために、異業種の転職を成功させるためのポイントを解説します。

複数の資格取得に挑戦しよう

作業療法士は、国家資格の独占業務であるため、異業種での一般的な求人での募集要項の歓迎要件などに記載されるケースは稀です。自己PRで熱意や経験の活かし方などを伝えればアピール材料にできますが、より分かりやすくアピールするには応募職種に直結する資格を取得するのも良いでしょう。

たとえば、パーソナルトレーニングジムやスポーツ施設のトレーナーに応募する際には、NEST-PET・NASCA-CPT・NASM-PESなどの資格を職務経歴書に記載できれば、大きなアピールになります。

パーソナルトレーナー関連の資格では、生理解剖学や運動学など、作業療法士の資格学習を通して学んだ内容が問われれるため、資格学習も取り組みやすいのではないかと思います。

パーソナルトレーナー関連の資格を詳しく知りたい人は、以下のコラムで解説しています。
ジムで働きたい人必見!パーソナルトレーナー資格TOP5

直結する資格と作業療法士の資格とでアピールすれば、応募先の職種に転職したい意志をより強く伝えられるでしょう。

アスリート特有の疾患に関して学ぶ事も大切

スポーツ関連の職種を目指す際には、アスリート特有のケガや疾患を学ぶ事も大切です。高齢者のリハビリテーションもアスリートのリハビリテーションも、基本は同じですが、アスリート特有の点もあります。

  • どうしても参加したい大会があり、競技復帰を急ぎたいときがある
  • スポーツでの特定箇所の酷使によって、ケガや疾患が深刻化している
  • ケガによって競技ができないストレスを強く感じている

こうしたアスリートならではの悩みや症状に対して学習しておくことは、職務経歴書の自己PR欄などでのアピールに役立つだけでなく、採用後の仕事において活躍するにも、大きな武器になることでしょう。

まとめ

作業療法士資格保有者が転職をする際には、同職種・異職種に関わらず、資格を有効活用できるように意識しましょう。特に、作業療法士の経験や資格を自己PRや志望動機に結びつけられれば、採用につながる可能性が高くなります。そして、職務経歴書の内容も重要ですが、基本に沿った読みやすい記述も大切です。

記事内で紹介したポイントを押さえた職務経歴書を作成して、ぜひ希望の転職が実現するようにチャレンジしてください。

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