柔道整復師の資格を大解剖!資格の難易度・費用・学校の特徴!

医業類似行為を担当する柔道整復師になるには、国家資格が必要です。将来の職業に柔道整復師を検討している人にとっては、国家資格がどういうものなのか?難易度はどのくらいなのか?合格するためにはどうすれば良いのか?など多くの疑問を感じるかと思います。

今回の記事では柔道整復師の資格の概要を紹介したうえで、資格の取得方法や国家試験の概要・難易度・学校の特徴などの情報を網羅しているので、ぜひ参考にしてください。

柔道整復師の資格を取得するには?

最初に柔道整復師として働くためには、欠かせない資格を取得するための概要を解説します。柔道整復師の資格を得るためには、指定の養成学校を卒業した後に、国家試験に合格する必要があります。

柔道整復師として働くためには国家試験の合格が必要

整骨院・接骨院などの先生として知られる柔道整復師として働くためには、国家資格(免許)を取得する必要があります。柔道整復師は患者の身体に直接触れて治療行為をおこなう医業類似行為であり、独占業務とされています。

接骨院や整骨院に似た業態として、整体院やカイロプラクティック院などがありますが、整体師やカイロプラクティック師には、特に国家資格の取得が必要とされていません。また、あん摩マッサージ指圧師は柔道整復師とは異なる職業であり、異なる資格が必要です。

国家試験の受験要件

柔道整復師資格を取得するには、高校を卒業後に養成学校を修了する受験要件を満たさなくてはなりません。養成学校とは、柔道整復に関連する学科のある4年制大学・3年制短大・専門学校です。

公益社団法人全国柔道整復学校協会のWebサイト内に、全国の養成学校のリストが掲載されています。

公益社団法人全国柔道整復学校協会

柔道整復師の国家試験概要

柔道整復師になるために必ず合格しなくてはならない国家試験の概要を紹介します。

試験の日程
柔道整復師国家試験は、例年3月に開催されます。2020年度の試験は、2021年3月7日に開催されます。受験願書を指定された期日までに公益財団法人柔道整復研修試験団体に郵送しないと、試験を受ける事ができないので注意しましょう。

なお、柔道整復師の国家試験は、毎年1年に1回開催されています。試験の概要は、厚生労働省にて例年公開されます。2020年度は2020年9月1日に公開されているので、こちらも見逃さないようにチェックしましょう。

試験地
柔道整復師の試験は、以下の試験地の指定会場にて開催されます。
(北海道・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県および沖縄県)

試験方法
試験方法は、筆記試験です。視覚・聴覚・音声機能または言語機能に重度の障害がある場合は、期日までに申し出をします。障害の状態に応じて必要な配慮を受けられる場合があります。

試験科目
解剖学・生理学・運動学・病理学概論・衛生学・公衆衛生学・一般臨床医学・外科学概論・整形外科学・リハビリテーション医学・柔道整復理論および関係法規

柔道整復師国家資格の受験者数・難易度

柔道整復師の人気・難易度の参考になるのが、受験者数と合格率です。この章では、柔道整復師の国家試験の受験者数と合格率を紹介します。

柔道整復師の国家試験の内容

柔道整復師の国家試験は、4択の筆記試験です。
内訳として、必修問題50問・一般問題200問の合計250問で、合格のために必要な正答率は、専門問題8割(40問)以上、一般問題は6割(120問)以上です。

柔道整復師試験の合格率

柔道整復師試験の合格率は、64.5%(2019年度)です。受験者数5,270名、合格者は3,401名の内訳になっています。

合格率は、年度によって異なりますが、おおよそ60~70%で推移しています。

新卒者の合格率が高い

柔道整復師試験の大きな特徴として、既卒者よりも新卒者の合格率が高い傾向があります。実際の数値として、2019年度の合格率は新卒の合格率が84.8%(受験者3,708名中、合格者は3,144名)に対して、既卒者の合格率は16.5%(受験者1,567名中、合格者は257名)でした。

合格率は専門学校が高い

大学や短大と比較をすると、専門学校の合格率が高い傾向も見られます。専門学校であれば一概に合格率が高いとはいえませんが、合格率が90%を超える学校も少なくありません。

柔道整復師を学べる大学・専門学校

本章では、柔道整復師になるための知識や技術を学べる大学と専門学校の特徴や違いを解説します。両者の特色、夜間コースのメリットなどを紹介します。

大学と専門学校との違い

柔道整復師になるための大学と専門学校との主な違いを簡単に紹介すると、次のとおりです。

通学期間
大学:最短で4年間、専門学校は3年間です。

学費
通学期間が1年長い分、大学のほうが高額になる傾向があります。目安としては、大学は400万~500万円程度、専門学校は300万~400万円程度です。また、学費のほかに生活費や教科書代などがかかります。

夜間コースなら仕事をしながら学校で学ぶ事ができる

専門学校・大学の中には、夜間コースを設けている学部があります。柔道整復師は養成学校を修了する必要があるため、通信講座で学ぶ事はできませんが、夜間コースであれば仕事をしながら柔道整復師国家試験の受験資格を得る事ができます。

柔道整復師になるための最短期間は3年!

最短で柔道整復師になるには、専門学校もしくは短大で最短3年間学ばなければなりません。

柔道整復師の資格はどのように活かせる?

柔道整復師の資格は、幅広い職種に活かす事ができます。本章では、柔道整復師の資格の活かし方を解説します。

整骨院・接骨院の先生として活躍

柔道整復師の典型的な働き方は、整骨院・接骨院の先生です。整骨院や接骨院では、ケガの治療などを担当するとともに、店舗運営や経営を学べます。学んだ知識を活かして、あるいは学校の独立支援制度などを使って、独立を目指す人もいます。

病院でリハビリテーションチームの一員になる

病院の整形外科などで医師や作業療法士と連携して、リハビリテーションチームの一員になる事もできます。チームでは、骨折や脱臼の対応(手術をせずに骨を元の位置に戻すなど)をしたり、リハビリを担当したりする働き方が一般的です。

介護施設

柔道整復師の専門知識を活かして、介護施設で日常生活などの介護のサポートもできます。柔道整復師は、介護者の状態に合わせた機能訓練のプラン作成やリハビリの実施などを担当する機能訓練指導員として働けます。

トレーナー

ケガや痛みの回復や予防の知識を活かして、スポーツトレーナーとして活躍できます。スポーツジムやパーソナルトレーニングジムに就職したり、フリーランスでアスリートの専属トレーナーとなったりするなど、さまざまな働き方があります。

まとめ

柔道整復師の合格率はおよそ60~70%で、受験者の半数以上が合格できる資格試験です。しかし、4割程度の不合格者が出る事から、決して簡単に取得できる資格ではないといえるでしょう。

柔道整復師の資格を取得すれば、以下の活躍のフィールドがあります。

・整骨院・整体院の先生
・病院の整形外科でのリハビリチームの一員
・介護施設での機能訓練指導員
・スポーツトレーナーなど

また柔道整復師は、医療の国家資格である事もあり、専門性や知識・技術が高く評価されています。

柔道整復師になるためには、養成校を修了した後に国家試験に合格する必要があるので、自分自身に合った学校を選ぶと良いでしょう。

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