スポーツ栄養士の資格を取得しよう!必要な条件や試験内容を解説!

アスリートとして勝ち続けるためには、質が高いトレーニングを繰返しおこない、試合などで最高のパフォーマンスをする事が大切です。そのため、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、エビデンスに基づいた栄養管理が欠かせません。

そこで今回は、アスリートの栄養を管理するスポーツ栄養士とはどのような資格なのかを解説していきます。資格取得の条件や資格認定までの流れなど必要な事項を理解し、スムーズな資格取得を目指してください。

スポーツ栄養士とは?

スポーツ栄養士は、スポーツ現場のニーズに的確に応える事のできるスポーツ栄養の専門家です。アスリートの活躍にともない年々認知度が高まっている資格の一つとなっています。

まずはスポーツ栄養士の資格の概要を詳しく説明していきます。

正式名称は「公認スポーツ栄養士」

スポーツ栄養士は、公益社団法人日本栄養士会と公益財団法人日本スポーツ協会の共同認定による資格で、正式名称は「公認スポーツ栄養士」です。スポーツに対する関心の高まりを受けて2008年6月から養成がスタートした資格です。

スポーツ栄養士は、スポーツ栄養に関する専門家としてスポーツチームやアスリートのサポートをします。パーソナルトレーニングジムや病院などで栄養面の指導をする事もあります。

資格取得後も研鑽が必要

スポーツ栄養士の資格は有効期限が資格登録後4年間と定められています。資格更新には、有効期限が切れる6か月前までに日本スポーツ栄養学会が認める学術集会などに参加して15単位を取得しなければなりません。スポーツ栄養士には常に栄養学やスポーツに関心を示し、知識をより深めるための勉強に継続して取組むよう求められています。

なお、スポーツ栄養士資格の取得条件の一つに「国家資格の管理栄養士免許を取得していること」というものがあります。そのためスポーツ栄養士の有効期限が切れたとしても、管理栄養士としてアスリートのサポートを続ける事は可能です。

これから必要とされる資格

日本栄養士会によると、スポーツ栄養士認定者は374名です(2019年10月現在)。スポーツ栄養士は「プロスポーツの現場以外には関係がない」と思われがちですが、そうではありません。トップアスリートでなくても、スポーツを楽しむすべての人を栄養面でサポートをしたり、食生活の環境を整えたりするのはとても意義があります。

アスリートの育成やスポーツに関して多角的な視野を持ったスポーツ栄養士は、多方面で活躍が期待されており、スポーツ栄養士資格の必要性はさらに高まってきています。

スポーツ栄養士の資格を取得するには?必須条件はこちら!

スポーツ栄養士は管理栄養士の免許を取得するなど、すぐには取得できません。ここでは、スポーツ栄養士の資格を取得するための条件を見ていきます。

必要資格

スポーツ栄養士の資格取得条件の一つに管理栄養士である事があげられます。
管理栄養士は、管理栄養士養成課程で4年かけて学ぶ、もしくは栄養士養成課程卒業の場合は実務経験がなければ受験資格が得られません。

管理栄養士は実務経験が求められ、養成課程の修業年限によって異なります。国家試験受験には、栄養士養成施設での修業年限が2年の場合は3年以上の栄養指導の実務経験が必要となるなど条件が定められています。

年齢制限

スポーツ栄養士の認定を受けるには、養成講習会を受講する必要があります。受講には年齢制限があり、受講しようとする年度の4月1日の時点で満22歳以上であることが条件です。
管理栄養士養成課程がある4年制大学を卒業して国家試験に合格するのが近道です。

実務経験

養成講習会受講には年齢制限に加えて、スポーツ栄養の指導経験がある事、または資格を活かして将来的に指導にあたる予定がある事が条件となります。

受験資格が認められる事も必要

スポーツ栄養士の資格取得には、日本スポーツ協会と日本栄養士会から認められないといけません。これら2つの機関から講習会の受講が認められて初めてスポーツ栄養士の資格を取得できるようになります。

スポーツ栄養士の資格認定まで流れ

次にスポーツ栄養士の資格認定までの流れを確認していきます。

①事前講習を受講

まず、日本スポーツ栄養学会が主催する事前講習となる「スポーツ栄養ベーシックコース」を受講します。この講習会では「現場における栄養の役割」「運動生理学」などの基礎的な知識を習得します。

事前講習受講後、必要書類を日本スポーツ栄養学会に提出します。

②養成講習会を受講(ファーストステップ)

いよいよ養成講習会です。事前講習後に必要書類を提出すると受講決定通知が届くので、受講料を払って「公認スポーツ栄養士養成講習会」に申込んで受講します。

受講後、次のステップに進むために共通科目I・II・III検定試験(筆記試験)を受けます。合格しないと次のステップに進めません。

③専門科目集合講習会を受講(セカンドステップ)

共通科目検定試験合格後のセカンドステップです。
このうち40時間はインターンシップをおこなう必要があります。インターンシップ先は受講者本人が探し、実際のスポーツ現場でスポーツ栄養マネジメントをおこないます。

講習会受講後に、専門科目に関する検定試験があります。検定試験は口頭試験とインターンシップをまとめたプレゼンテーションの2つを総合的に判定するもので、審査は日本栄養士会が実施します。

公認スポーツ栄養士認定

専門科目の検定試験合格で晴れて公認スポーツ栄養士に認定されます。
認定には登録認定料・資格登録料などが必要となります。

スポーツ栄養士の資格認定までの道のりは長い!

これまでの紹介でわかるように、スポーツ栄養士の資格認定までの道のりは容易ではありません。ここからは受講有効期限や必要とされる学習期間を紹介します。

受講有効期限は5年間

スポーツ栄養士認定までいくつもハードルがあるため、検定試験に合格して認定を受けるまで一定の期間がかかります。養成講座受講申込みから専門家科目集合講習会の全課程終了までの有効期限は5年間となっています。この期間中にすべてのカリキュラムを終えて認定を受けなければ、最初から受講し直す事になります。

講習会は開催期日があらかじめ決められているため、計画的な受講が求められます。

必須学習時間は260時間以上

ファーストステップの共通科目の講習・学習時間は計150時間です。セカンドステップでは、実技や実習・インターンシップの計116.5時間の学習時間が必須となります。
ファーストステップ・セカンドステップの受講後にある検定試験に順次合格して、やっとスポーツ栄養士の資格認定へと到達します。

自分でインターンシップ先を探したり、講習会に参加する時間を確保したりするのは困難です。スポーツ栄養士を目指すのであれば、スポーツ栄養学の勉強や実践ができる場所で働きながら資格取得を目指すのがベストです。

まとめ

スポーツ栄養士の資格取得には講習受講や検定試験合格が必須です。管理栄養士の資格を活かしながらスポーツの現場で働く事を希望する場合、スポーツ栄養学の知識は欠かせないため、講習やインターンシップを通して知識を深めておきましょう。

アスリートに対して適切なアドバイスをおこなううえでも、栄養に関する知識は必須です。勝つ事にこだわりながら、最大限のパフォーマンスができるような提案をするためにも、スポーツ栄養士はオススメの資格といえるでしょう。

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