カイロプラクティックとは?整体との違いや資格取得までの流れ!
予防医学や外科手術に頼らない身体の痛みの治療、美容目的での姿勢の改善など、さまざまな観点からカイロプラクティックの注目が高まっています。一方で、カイロプラクティックとはどのようなものなのか、一般的に浸透していない状況もあります。
この記事では、カイロプラクティックの概要を紹介したうえで、施術の流れやカイロプラクターになるための知識や資格の習得方法を解説します。
カイロプラクティックとは?
まずは、カイロプラクティックの概要や歴史を見ていきましょう。
カイロプラクティックの定義
厚生労働省は患者中心にさまざまな医療を融合しておこなう「総合医療」について発信しています。総合医療とは、近代西洋医学とエビデンス(根拠)が得られている相補(補完)・代替療法とを融合した療法の事をいいます。
これによると、カイロプラクティックは「身体の構造(特に脊椎)と機能に注目した専門医療」と定義されています。
カイロプラティックが補完医療技術という認識の国では、教育プログラムの修了者に与えられる国家資格を必要とします。日本では現在、資格取得は必要とされていません。
2020年12月時点で、WHOガイドラインに準拠したカイロプラクター登録試験に合格し、厚生労働省提出用の届け出に登録しているカイロプラクターは575人です。国内で活躍するカイロプラクターの大半は、資格保有者ではありません。
カイロプラクティックの内容
カイロプラクティックでは、骨のゆがみを矯正します。特に、脊椎矯正に重きを置いており、腰痛を持つ一部の人・頭痛・頚部痛・四肢関節の症状・むち打ちの後遺症などに有効な場合があります。
日常のクセや姿勢が身体のバランスに影響を与えるため、施術だけではなく姿勢の改善なども重要です。
カイロプラクティックの歴史
カイロプラクティックは、1895年にアメリカで生まれたヘルスケア療法です。アメリカやヨーロッパでは国家資格として認められていますが、日本では法制化されておらず民間療法(民間にて広まった療法あるいは科学的根拠に基づかない治療法)として位置づけられています。
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カイロプラクティックと整体との違いと共通点
カイロプラクティックは、一般的に整体と似たものとして認識される事があります。ここでは、カイロプラクティックと整体との違いと共通点を解説します。
カイロプラクティックと整体との違い
カイロプラティックはアメリカで誕生し、研究・学問として体系づけられており、本来は通常医療の代わりに用いられる代替療法です。
アメリカでは、カイロプラクターになるために4,200時間以上学習しなければないといわれているほど、理論的な学問として確立されています。
整体とは、武道の流れをくむ日本独自の民間療法です。多くの流派が混在しており、施術の方法も多種多様です。
カイロプラクティックと整体との共通点
日本国内においてのカイロプラクティックと整体との共通点は、ともに民間療法として位置づけられ、身体のゆがみを矯正する施術である点です。さらに、両者とも資格がなくとも業務をおこなえる事も共通しています。
整体院がカイロプラクティック院を兼ねている事も
日本では、整体院がカイロプラクティック院を兼ねている施設もあります。両方の考え方を取り入れている院では、整体もカイロプラクティックも骨のゆがみを矯正する施術であるため、互いの技術や考えを取入れながら活用しています。
カイロプラクティックの意義・目的
民間医療とされるカイロプラクティックが、利用者にとってどのような意義、目的があるのか見てみましょう。
身体のバランスを整える
カイロプラクティックで身体のバランスを整える事により、人の自然な治癒力が引き出されます。近年では病気になりにくい身体づくりを目指す予防医学に注目が集まっており、自然治癒力を高めるカイロプラクティックへの関心も増しています。
ボディメンテナンス
カイロプラクティックの施術は、長年の生活習慣や姿勢のクセなどによる身体への負担やストレスを解消して、バランスを整えます。
施術の結果、日常の運動がスムーズになったり、痛みが軽減されたりするなどの効果があるとされます。また、美容目的としてのカイロプラクティックにも期待が高まっています。
カイロプラクティックが特に効果を発揮する症状
カイロプラクティックの施術で、特に改善が望めるのは次の症状です。
- 腰痛
- 頭痛
- むち打ち
- 肩こり
- 運動器疾患系(ひざの痛み、関節痛など)
これらの症状のほかに、自律神経失調症・姿勢の改善・内臓の機能改善・高齢者の生活改善などの効果も期待できます。
一方で、刺激を避けなければならない病気に対しては、カイロプラクティックの施術はおこなうべきではありません。刺激を避けるべき病気の具体例としては、がん・出血しやすい病気・高熱の出る病気・伝染病などです。
カイロプラクティックの施術の流れ
カイロプラクティックをする際の一般的な流れを解説します。
問診票記入・カウンセリング
初回訪問時には問診票の記入と、カウンセリングからスタートします。来院者は、身体に何らかの悩みを持っているため、身体の悩みや不調個所などを具体的に記載します。
カイロプラクターは問診票に基づき、来院者と相談しながら施術の方向性を話し合います。続けてカイロプラクティックに関する説明や、身体のゆがみによる不調部分の見解なども伝えられます。
検査
カイロプラクティックの検査は、身体のゆがみのチェックをおこないます。
鏡の前に立って身体のバランスを見たり、実際に身体をねじったり関節を動かしたりして、ゆがみや姿勢をチェックします。さらに、触診をおこなう場合もあります。
施術
身体のゆがみを矯正するために、痛みや不調のある個所・骨盤を中心に施術をおこないます。施術は利用者の身体の状況に合わせて実施します。
必要に応じて運動療法や「温熱」「寒冷」「電気刺激」などの物理療法が用いられる場合もあります。
術後の検査
施術前の検査と同じ内容の検査をして、施術後どのように変化したのか効果をチェックします。
アフターケア・アドバイス
カイロプラクティックでは、施術後のアフターケアや日常の姿勢や過ごし方も重要であるため、生活習慣に関するアドバイスをします。最後に次回の予約を取り、一連の流れが完了します。
カイロプラクターになるための知識や資格の習得方法
最後にカイロプラクターになるための知識や資格の習得方法を紹介します。
大学や専門学校で学べる
大学や専門学校のなかには、カイロプラクティックに必要な技術や知識を学べる学校があります。生理学・運動学・人体に関する知識といったカイロプラクティックに必要な学問を取り入れています。
日本国内のカイロプラクターになるための学校はWHOの認定を受けているわけではありませんが、知識や技術を体系的に学べる点が重要であり、大きな意義があります。
カイロプラクターの知識・技術が身につく資格
資格学習を通じて、カイロプラクターの知識や技術を身につける方法もあります。
- JCR資格認定制度
日本カイロプラクティック登録機構(JCR)では、カイロプラクター登録試験を実施しています。2020年現在、民間資格の位置づけですが、JCRは世界保健機関(WHO)にNGOとして加盟している世界カイロプラクティック連合(WFC)の日本代表団体です。
この点において、将来的に権威が高まる可能性があります。合格者は登録完了後にWHO基準のカイロプラクターとして認知され、厚生労働省に登録者情報を提出できます。
また、ホームページ上で氏名が公開されるため、安全なカイロプロテクターの指標を示す事ができます。
- 各種民間資格
専門学校や民間学校がカイロプラクティックの技術向上や信頼性の向上を目的とし、認定資格試験を主催しています。おもな資格として、カイロプラクティックコースベーシック(ソフトカイロ)などがあります。
資格取得のメリットや取得方法などは、各団体に問合せましょう。
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まとめ
カイロプラクティックは、身体の構造のなかでも特に脊椎と機能に注目した専門医療です。ボディメンテナンスなどを通して、身体のゆがみを矯正する施術をおこないます。カイロプラクティックは、現在、日本国内では医療として認められているわけではなく、民間療法にとどまっています。ただ、資格がなくてもカイロプラクターとして活動可能です。
アメリカでは学術理論が確立されていて国家資格とされている事や、日本国内での予防医学の注目状況から、今後ますますカイロプラクティックの需要は高まるでしょう。