理学療法士の志望動機はどう書く?履歴書への書き方のコツを完全解説

理学療法士の採用に応募したいのだけれども、履歴書に明記する志望動機の書き方がわからない、何か良い例文はないか探している人もいるでしょう。理学療法士として働きたい気持ちや意欲を書けばいいのですが、いざ志望動機を書こうと思うとなかなか筆が進まない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、履歴書の志望動機がなぜ重要なのかをはじめ、理学療法士の志望動機を書く際の注意点を紹介したうえで、ポイントを踏まえた例文を紹介します。

理学療法士の採用に応募しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

理学療法士の志望動機が面接の合否に影響を与える

志望動機が選考にあたってどれほど重要かを解説します。履歴書に明記するだけでなく面接の際に志望動機をきちんと説明する事はとても重要です。

採用担当者の6割が面接時の志望動機を重視

人材紹介会社の株式会社ワークポートのアンケート調査によると、採用担当者の60%が志望動機を重視しています。応募の際にスキルの高さや経験を強調するのはもちろんですが、仕事にかける強い熱意を示す事でよりアピールするのに役立ちます。

志望動機は選考の過程でずっと残る

履歴書に明記する志望動機の重要性を理解いただいたと思いますが、志望動機は一次選考時だけではなく、面接時の発言などで選考過程の記録として残ります。志望動機が履歴書や面接などで違ってしまわないよう、志望動機は首尾一貫してぶれない事が重要です。

 

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理学療法士の志望動機作成に書くべき内容

医療施設や介護施設などで理学療法士としての面接を受けるとき、志望動機としてどのような内容を記載するのが良いのか紹介します。

なぜほかの院ではなく、その院に入りたいのか?

応募する院で働きたいとの熱意を示すために、なぜほかの院ではなくその院で仕事をしたいのかの理由を記載する事が大切です。採用側は応募者の考えと院のビジョンが一致するかどうかを重視するケースが多いので、院の姿勢や理念などに共感を示す内容を記述すると効果的です。内容が抽象的であると、ほかの院に対する志望動機と区別できないため、応募する院ならではの姿勢や理念を具体的に記載するのがポイントです。

なぜ理学療法士を目指したのか?

理学療法士を目指す事になった理由やきっかけを、具体的なエピソードを交えて記載します。ただし、志望動機が理学療法士を目指すポイントだけになると、応募先の院に就職したい理由を説明できないため注意が必要です。理学療法士を目指す理由にとどまらず、必ずほかの項目を交えて記載するのが良いでしょう。

採用されたらどのように活躍をしたいのか?

応募する院の活動内容や理念を参考に、就職後にどのように活躍をしたいのかを記載します。「もし採用してもらえるなら……」と謙虚な姿勢を示すと好印象です。

どの程度の熱意を持っているのか?

熱意の示し方には、具体性が必要です。「やる気があります」などの言葉をそのまま記載しても上手に熱意を伝える事はできません。理学療法士になるためにどのような勉強をしたのか?応募先の院を詳しく知ろうと思って何を調べたのか?など裏づけとなる行動を具体的に記載するのが効果的です。

 

志望動機作成時の注意点

次に志望動機作成時の注意点を見ていきます。

志望動機を自分目線で書かない

志望動機は、求職者自身の気持ちを伝える項目ととらえられがちですが、自分目線になりすぎると良いアピールになりません。あくまで採用されたときに貢献ができる根拠や理由などを採用担当者の立場になって考えて記述する必要があります。給与や年間休日などの勤務条件に関連する内容は志望動機に記載しないのが基本です。

志望動機は具体的に

志望動機は、具体的であればあるほど熱意が伝わりやすくなります。具体的なエピソードや体験、そのときに抱いた感情、採用されたあとに担当したい業務など、採用担当者が具体的にイメージできるように記載します。

志望動機はポジティブに!

志望動機は、ポジティブな内容を記載したほうが良い印象を与えます。特に転職の場合は前職の退職理由がネガティブな記述になってしまいがちです。

自分の可能性を広げるために職場を変える事にしたなど、前向きの理由をつけて説明するよう心がけてください。退職理由と志望動機のつじつまが合っていないと、熱意が疑われるので要注意です。

退職理由と志望動機のつじつまが合っていない例

  • 退職理由「自由な発想でさまざまな業務にチャレンジしたいと思い、環境を変える決意をしました」
  • 志望動機「与えられた業務を一つひとつていねいに対応していきたいと考えています」
    ※志望動機に「自由な発想」「チャレンジ」に関連した要素があると良いです。

志望動機の使いまわしはしない

志望動機は、応募先ごとにその都度考えなくてはいけません。使いまわしをすると、おのずと抽象的な内容となってしまって熱意が伝わりません。ほかの志望先に提出する応募書類としてそのまま使えそうな内容の場合は具体性が不足している可能性が高いと考えられます。志望動機は応募先ごとに深く考えて書き直しするようにしてください。

 

履歴書や職務経歴書を作成するためのコツ

ここでは理学療法士になるために必要な履歴書や職務経歴書を作成するためのコツを解説します。

応募書類は読みやすさが重要

応募書類を記述する際には読みやすさを意識するのが大切です。

パソコンで作成する際の履歴書や職務経歴書を読みやすくするためのおもなポイントは、以下のとおりです。

  • 読みやすいフォント(明朝体が望ましい)
  • 文字の大きさ
  • ちょうど良い文字量

手書きで記入する際のポイントは、次のとおりです。

  • 誤字・脱字がない
  • ていねいに記入する
  • 文字ラインが横にそろっている

結論から書く

文章の構成を考える際にはPREP法を意識すると良いです。PREP法とは、以下の頭文字を取ったもので、論理的に説明するのに効果的です。

  • Point(要点・結論・主張)
  • Reason(理由・根拠)
  • Example(具体例・エピソード)
  • Point(要点・結論・主張)

PREP法を意識すれば、文章の内容が的確に伝わりやすくなります。

過不足なく志望動機を伝えられるボリュームを意識する

志望動機の分量は過不足ないのが理想です。分量が少ないと熱意が少ない印象を与え、分量が多いと採用担当者の負担になったり、要点を的確に伝えられなかったりする恐れがあるからです。

志望動機の目安の文字数は、履歴書の場合は200字です。職務経歴書は自由に内容を記述できるので志望動機の記述も可能です。志望動機を職務経歴書に書く場合、文字数の目安は500字です。あくまで目安ですので、多少であれば文字数が増減してもかまいません。

 

【例文】理学療法士の志望動機

最後に、理学療法士の志望動機の具体例を2つ紹介します。
理念への共感を示すパターンの志望動機の例と、経験や体験を活かした志望動機の例の2パターンです。

理念に共感をする志望動機の実例

私は、貴院の理念「地域の方々のオアシスでありたい」に強く共感し、応募を決意しました。なぜなら、私自身、今まで理学療法士になるための学習を進めてきて、身体だけではなく精神的に安心する事の重要性を強く実感したためです。
個人的な話にはなりますが、私の祖父が介護施設に入所している事も大きく関係しています。私の祖父は施設でお世話になっている担当の方をとても信頼していて、一緒にいると心から安心しているのだなとわかります。私たち家族の話は聞かないのに、担当の方の話なら何でも聞く状態になっているのを実際に見ていて、心の安らぎ、信頼関係がいかに重要なのかを認識させられました。
もし、理学療法士として貴院で働く機会を得られるなら、利用される方に心の安らぎを感じていただけるように常に笑顔で接し、オアシスのような存在になれるよう取り組みたいと思っています。

例文のように、理念に共感を示す際は理念と自分の想いや決意を結びつけると、説得力が高まります。

経験や実績を活かした志望動機の実例

高校生の頃にサッカーをしていて右足を骨折するケガを負った事があります。クラブ活動が続けられなくなっただけでなく、日常動作もままならない状況になってしまい、絶望してしまいそうになりましたが、そのときにお世話になった理学療法士の方のおかげでリハビリに一生懸命取り組む事ができて機能が回復し、こうして今では日常生活にまったく支障がでないようになりました。
毎週クラブチームでサッカーを楽しめるようになったのは、諦めずにリハビリに一緒に取り組んでくれた担当者の方のおかげと心から感謝をしています。
こうした経験が理学療法士になろうと決心したきっかけになっています。リハビリを諦めずに続ける事がいかに重要なのか。今度は私自身が、ケガで絶望をして悩んでいる人の役に立って継続してリハビリを続ける重要性を伝えたい。これが理学療法士を志そうと思った動機です。

経験や実績を記載する際には、成果・結果の紹介も重要ですが、エピソードを通して感情に訴えるのが効果的です。

 

理学療法士国家試験の正しい勉強法を知ろう

理学療法士国家試験の合格率は79.6%と比較的高い傾向にあります(令和4年度)。しかし、一度不合格になってからもう一度試験に挑戦する再受験者の合格率は37.4%ととても低いのはあまり知られていません。

なぜこんなにも合格率の差が大きいのでしょうか?

それは、試験に合格できない人は正しく効率的な勉強法があるのに知らないことが原因です。だから時間をかけて再受験をしたのに、再び試験に落ちてしまいます。

もともと学校の勉強が得意ではなかったり、新しい事を覚えるのに苦手意識はありませんか?そんなあなたは正しく効率的な勉強方法を知らない可能性が高いです。

だから、そのままの状態でせっかく理学療法士の目指せる大学に入って勉強をしても、合格できない可能性があります

もし国家試験に不合格になるとさまざまなデメリットがあります

 

デメリット1: 再び試験を受けられるのは1年後

理学療法士の試験は国家試験なので、実施は年間1回だけです。だから、つぎに試験に挑戦できるのは1年後です。

次の試験を迎えるまでの間勉強をする、国試浪人をしなくてはいけません。

 

デメリット2: 理学療法士の内定が取り消しになってしまう

せっかく卒業の内定を獲得していても、国家試験に落ちると内定が取り消しになってしまいます。

なぜなら、国家試験に合格しないと理学療法士として活動できないと法律で定められているからです。理学療法士としての採用であれば、試験に合格できなかった場合の内定が取り消しになっても仕方がないと言えますよね。

1年後の再試験まで病院でアルバイトとして働けないか?と考える人もいるでしょう。しかし、残念ながらそのような理学療法士にそのような制度を設けている病院はとてもレアケースです。

国試浪人になったら、その間の生活費を賄う必要がある人がほとんどですが、理学療法士とは関係無い飲食などのアルバイトで食いつなぐ浪人生が多いようです。

 

デメリット3: 勉強も就活も全部自分だけでやり直し

国試浪人すると勉強も就活もすべて自己責任になってしまいます。

現役の学生なら毎日勉強できる環境があります。一緒に勉強する仲間がいるし、いつでも先生に質問ができます。

しかし浪人生はどうでしょうか?学校には通えないから、頼れるのは学校で買った教科書だけ。だれかに質問したくても出来ない環境です。

そして何よりもツラいのは、就活を自分でやらなくてはいけないことです。現役の学生であれば、在学中に内定した企業や病院に入社するのが普通です。

でも浪人生は、学校に紹介される求人を頼ることができません。自分で求人を探して応募し、内定まで自分の力で勝ち取る必要があるんです。

せっかく学校に高い学費を払ったのに、求人を紹介してもらえないのはもったいないですよね。

だからこそ、理学療法士の国家試験は絶対に現役合格したほうが良い!と言えます。

 

絶対に現役合格するための正しく効率的な勉強法を知る

勉強が苦手な人でも、正しく効率的な勉強法を知って理学療法士の国家試験は絶対に現役で合格しましょう。

そのためには、正しく効率的な勉強法を大学に入る前から知っておくのが理想です。

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まとめ

志望動機は、採用担当者も重視するポイントであり、理学療法士として就職活動・転職活動をおこなう際に重要となるアピールになります。志望動機を書く際には、読みやすさと相手目線での記述を意識して、しっかりと熱意を伝えるのが大切です。

応募する院でなぜ働きたいのか、その理由、理学療法士を志した理由、採用後のビジョンや目標・熱意などを効果的に伝えられれば採用される可能性が高まります。

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