健康運動指導士の給料を解説|将来性や給料アップの方法とは

健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認定する健康な運動を指導するプロフェッショナルとしての認定資格です。運動施設・医療機関・介護施設・健康施設など幅広く活躍の場があり、今後社会的なニーズが高まると予想されています。

この記事では、健康運動指導士の給料について解説します。
将来性や今後の展望を交えて今後の健康運動指導士の給料アップ方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

健康運動指導士の給料相場とは?

健康運動指導士は資格としての人気は高まっているものの、健康運動指導士として独立した職業としている人はそれほど多くありません。

しかし、現状で職業とするためにはトレーナーや介護士などプラスアルファのスキルやポジションが必要とされるケースが一般的です。

この章では、健康運動指導士という独立した職業としての平均給料などの信用できるデータがない事を踏まえ、参考になるデータを紹介します。

健康運動指導士の平均月給

求人媒体における健康運動指導士の募集段階での平均月給は18~25万円程度です。このデータは、民間求人媒体にて「健康運動指導士」の条件で抽出をした際の募集案件を拾い集めたものです。

あくまで募集時の条件なので、入社後の活躍次第で昇給の可能性はありますが、キャリアのスタート段階における一つの目安にはなるでしょう。なお、これらの募集はトレーナーや介護士における歓迎要件として設定されている案件が多く見られます。

正社員での平均年収は300~400万円

介護職全般としては、福祉施設介護員の平均年収が346.5万円というデータがあります。平均年齢は、42.6歳です。このデータは、厚生労働省の「職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」に掲載されたものです。

具体的な求人案件には、健康運動指導士を取得する事で月額数千円~2万円程度の資格手当を付与している会社もあるので、資格を取得する事で給料が若干プラスになる可能性も期待できます。

健康運動指導士の活躍の場としては、福祉施設介護員やスポーツインストラクターが多いため、これらの平均給与も目安として参考になります。

健康運動指導士の給料アップにつながる今後の需要増加

健康運動指導士は、今後の需要増加が期待される職業・資格です。なぜなら、超高齢社会であり長寿化が進む中で、単に長く生きるよりも生活の質を高めながら元気に長く生きる事が重要視される時代に突入しているからです。健康のために適切な指導の下におこなう運動の大切さは厚生労働省などからも指摘されています。

この章では、健康運動指導士の現状や今後の展望について紹介します。

健康運動指導士が活躍する場所

現在、健康運動指導士が活躍する場所としてはフィットネスクラブ・診療所・介護などがあります。

トレーナーとしてのスポーツ関連施設のほかに、リハビリ関連や介護関連でのニーズもあり、現在非常に幅広い場所で健康運動指導士が活躍しています。これらの運動施設や医療・介護・健康施設の場所で多くの健康運動指導士が活躍しています。

健康運動指導士は年々着実に増加している

昭和63年度に厚生大臣の認定事業として創設された健康運動士資格の登録者数は、平成29年度に18,188名となっています。

平成19年度の登録者数が12,111名であり、この10年で登録者数が約1.5倍になっている事からも分かるとおり、年々着実に登録者数が増えている資格です。

健康運動指導士の需要は確実に高まる

健康運動指導士の需要は、今後より高まっていく事が期待されています。健康運動指導士の需要が高まる根拠は、健康づくりのための専門家のニーズが国の施策としても重要視されているためです。

具体例として、平成18年の医療制度改革において、生活習慣病予防が個人の健康づくりだけではなく、中長期的な医療費適正化にもつながると提唱しています。

その生活習慣病に対し、一次予防(生活習慣の改善や健康教育など)と二次予防(健康診断など)の両方の重要性が指摘されており、健康運動指導士は一次予防に関連する専門家としての役割が期待されています。

健康運動指導士の給料を増やすための方法

健康運動指導士として生活をしていくためには、給料のアップについて考える場面もあるでしょう。

この章では、健康運動指導士として給料を増やすためにどのような事を考えるべきなのかを解説します。

給料の高い会社に就職する

同じ「健康運動指導士」でも、就職先の企業・団体によって給料の基準は異なります。したがって、能力や頑張りが給料に反映される職場を選ぶ事で、収入を増やす事ができます。

就職先を探す際に、求人票に記載されている額面の条件も大事ですが、そのほかに昇給の基準や残業代に関する規定が明記されているかどうか、福利厚生が整っているかどうかといった基準も大切です。

栄養士・管理栄養士などの資格を取得する

栄養士や管理栄養士などの資格を取得する事で、健康運動指導士の給料を増やせる可能性があります。

栄養士や管理栄養士の資格は、健康・栄養という観点で健康運動指導士との関連性が高く、相互に知識を活かす事ができます。仕事の幅を広げたり、複数の資格での資格手当を得たりする事で給料のアップが期待できます。

実力によってはフリーランスという選択肢も!

健康運動指導士としての確かな知識・技術・実績と集客力があれば、フリーランスとして独立をするという選択肢もあります。フリーランスの場合、仕事が来なければ収入が0になってしまうというリスクはありますが、活躍次第では会社員としての相場よりもずっと多くの収入を得られる可能性があります。

具体的には、健康・運動関連のイベントに出演し、運動の指導やトレーナー・セミナー講師などの働き方をする事ができます。

健康運動指導士になるには?

この章では、健康運動指導士資格の受験要件と資格取得方法について解説します。

健康運動指導士試験の受験資格

健康運動指導士の認定試験を受験するためには、講習会を受講するか健康運動指導士養成校を卒業するかのいずれかを満たす必要があります。

講習会は4つのコースがあり、それぞれ必要単位数が異なります(104単位コース・70単位コース・51単位コース・40単位コース)。例えば、4年制大学を卒業していて、柔道整復師や作業療法士などの医療・健康関係の資格を取得している人は104単位コース、体育系の学部の大学を卒業している人は51単位コースなど、それぞれの条件に応じて必要な単位が異なります。

単位数が一番少ない40単位コースは健康運動実践指導者の称号を有する人などが対象で、健康運動指導士により近い資格を持っていれば受講すべき単位数が少ないという事になります。

養成校に関しては、公益財団法人健康・体力づくり事業財団のホームページにて紹介されています。全国の体育・スポーツ系の学部に対して養成校の認定が与えられています。

健康運動指導士試験の資格取得方法

健康運動指導士の認定試験は、上記の講習会での単位取得、または養成校での講座修了を経て受験が可能となります。健康運動士試験は四肢択一問題が75問出題されます。試験時間は120分間です。

第144回健康運動指導士認定試験(令和2年実施)における合格率は72.5%です。合格率としては決して低くない資格試験ですが、出題範囲が広く確かな知識が問われます。

まとめ

2020年における健康運動指導士の給料相場は、300~400万円です。今後、健康運動指導士の社会的必要性がますます高まっていく事を考えると、将来的には現在以上に求人数が増え、より幅広い活躍が期待されるようになる事が予想されます。

認定試験に合格し資格を取得する事により、健康運動指導士になる事ができます。資格を取得し、実績を積む事で資格を活かして就職しやすくなるだけでなく、フリーランスとして活躍できる可能性も広がります。

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