健康運動実践指導者 資格 トレーナー向け資格

健康運動実践指導者の資格を解説!受験資格、合格法をレクチャーします

パーソナルトレーナーの資格取得を検討している方は、一度は『健康運動実践指導者』の資格名を聞いたことがあるかもしれませんね。

健康運動実践指導者の資格を取得しているトレーナーは、大手フィットネスクラブでの業務委託活動が認められているなど、活動の上で様々なメリットがあります。

しかし、実際にどんな事を勉強できるのか知らないという人も多いでしょう。今回は、健康運動実践指導者の特徴や難易度、資格取得後の活動を実際に資格を取得したトレーナーの声に基づいて紹介します。

健康運動実践指導者について

健康運動実践指導者とは、健康づくりのための運動指導者に与えられる称号です。
1989年(平成元年)に第2次国民健康づくり運動が開始されて、健康運動指導士というもう一つの称号とともに生涯を通じた国民の健康づくりに貢献してきました。

健康運動実践指導者や健康運動指導士の称号は、1978年(昭和53年)に設立された財団法人健康づくり振興団体と、1965年(昭和40年)に設立された社団法人国民健康つくり運動協会の2つが1981年(昭和56年)に合併して財団法人  健康・体力づくり事業財団が設立されました。
そして2012年(平成24年)に公益財団法人 健康・体力づくり事業財団となり、これまで30年以上活動しています。

健康運動実践指導者の仕事内容は、健康づくりのために作成されたプログラムに基づいて、運動指導を実際に実践していくことです。
具体的には現場での指導能力・クライアントを目標達成に向けて適切に指導する力が要求されます。

健康運動実践指導者と健康運動指導士の違い

公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 には、健康運動実践指導者とは別に健康運動指導士という資格があります。
それぞれの違いについて紹介します。

  • 健康運動実践指導者は、医学的基礎知識や運動生理学の知識、健康づくりのための運動指導の知識・技能を持ち、健康づくりのために作成された運動プログラムに基づいて実践指導を行う専門家
  • 健康運動指導士は、保健医療関係者と連携しながら安全で効果的な運動を実施するため、運動プログラム作成及び実践指導計画の調整等を行う役割を担う、専門家

簡単にいうと、健康運動指導士とは、対象となる人に合った運動プログラムを設計・調整するのが仕事です。
一方で、健康運動実践指導者とは、作成された運動が安全に行われるよう、現場に立って指導をすることが主な仕事です。

プログラム立案者と実行者という、大きな違いがあります。これを踏まえた上で、「私はどちらの資格を取ろうかな?」と考えてみてください。

*2資格をどちらも取得できるカリキュラムを用意した学校も多くあります。

参考サイト:http://www.health-net.or.jp/shikaku/shidousya/index.html
参考サイト:http://www.health-net.or.jp/gaiyou/enkaku.html

健康運動実践指導者の試験詳細

健康運動実践指導者の資格がどんなものかわかったら、次に気になるのは「資格取得には何が必要なのか」ですよね。ここでは、受験資格や試験内容をチェックしていきましょう。

受験資格

健康運動実践指導者を取るために、下記の受験資格を満たしていることが必須になります。

  • 体育系短期大学又は体育専修学校(2年制)若しくはこれと同等以上の学校の卒業者(卒業見込み含む)。
  • 3年以上運動指導に従事した経験のある者
  • 運動指導に関連する資格を有する者

ここに該当する方は、財団が開催している「健康運動実践指導者養成講習会」を受講した上で、認定試験を受けることとなります。

それとは別に、財団が認定している「健康運動実践指導者養成校」にて、カリキュラムを受講することで講習会を受けずに認定試験を受けることができます。

試験内容

健康運動実践指導者の認定試験は、主に2つの科目があります。

●実技試験

実技試験は、4〜5名程度の被指導者に対して運動指導を行い、指導能力を審査する試験です。

運動指導の種目は陸上運動または水中運動のいずれかを選択し、どちらも、2種類の運動(レジスタンストレーニングと有酸素性運動)の実技を行います。

レジスタンストレーニングは2分間以内、有酸素性運動は3分間以内の試験時間です。そのなかで運動指導が的確に行われているかどうかを審査されます。

●筆記試験

パソコンの画面で5択から1つを選択する方式です。
筆記試験の中でさらに「理論」と「実技」に分かれ、それぞれの得点が60%以上で合格となります。

日程

開催地によって若干変動がありますが、以下の日程が一般的です。

【前期・通年】2月~3月
【後期】8月

試験都市

東京・大阪・福岡

健康運動実践指導者の合格率と効果的な勉強方法

健康運動実践指導者の認定試験合格率は、実は70〜80%と高めです。

勉強勉強をしていなければもちろん不合格の可能性が高いですが、しっかり勉強した人にとっては決して難しい試験ではなく、自分の努力次第と言えるでしょう。

効果的な勉強方法

健康運動実践指導者の受験では必須となる、「健康運動実践指導者用テキスト」をどれだけしっかり読み込めるかがカギです。

テキストの中身は、医学的な基礎知識や運動を指導する際の方法論など、意外と幅が広いことに驚くことでしょう。

ノートにううような項目をメモしたり、図や絵でそれぞれの知識を関連付けたりしながら、丸暗記できるレベルで読みこみましょう。

もしもちょっと難しい、理解するのが大変と思ったら、書店などで販売している簡単な本を手にとってみてください。カラーで人体図や運動の様子が書かれているものがオススメです。

●筆記試験対策

テキストをある程度進めたら、筆記試験対策用に問題集を解きましょう。過去何年分かの問題集を解きながら、出題傾向をチェックできます。

マークシート形式の問題は、正しい答えをいきなり見つけることよりも、間違っている項目をちゃんと除外できるかが重要です。健康運動実践指導者の試験は5択問題なので、そこから2〜3つまで選択肢を絞れるクセをつけましょう。

●実技試験対策

実技で大切なのは、次の3つができているかどうかです。

  • わかりやすい説明かどうか
  • ハキハキと聞きやすい声で話しているか
  • 運動の特徴やポイントに間違いがないか

試験本番になって、いきなりやってみるのは大変です。ご家族や友人、同じ学校に通っている仲間とペアを組んで、実技を想定した指導練習をしましょう。

筆記試験以上に、実技試験ではどれだけ場数を踏んだかが合否を左右します。最初は恥ずかしいかもしれませんが、めげずに何度も練習を積み重ねてください。

健康運動実践指導者の主な進路・収入は?

『公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 』が2009年に発表した調査によると、健康運動実践指導者の年収は次のようになったそうです。

  • 200万円未満:27.6%
  • 201万円~400万円:34.7%
  • 401万円~600万円:13.2%
  • 601万円~800万円:3.8%
  • それ以上、あるいは不詳・無回答:20.8%

実際に健康運動実践指導者の資格を持っている人向けの求人をみると、月収20万円前半で賞与や福利厚生付き、という条件を多く目にします。

これらを総合して考えると、健康運動実践指導者の年収は、平均300万円前後になると考えられます。

600万円以上の、比較的高所得に分類される人は、管理栄養士など他の資格を持っている人が挙げられるでしょう。あるいは、フィットネス業界・医療産業業界などで役職を持っているかたなどですね。

最近では、フリーランスとして行政や企業の健康相談を受け付けたり、各種講演で健康指導を行う人も増えています。

まとめ

健康運動実践指導者は大学や専門機関など、体育系の教育機関で取得できる資格です。そのため、お客様や他のトレーナーに対しての信頼構築にもうってつけ。

健康産業で働きたい、独立してフリーとして活動したい方は、ぜひ一度取得を検討してみましょう!

現在社会人として働いている方の中には、健康運動実践指導者に必須の「通学」が難しい人もいるでしょう。

限られた時間で、効率的に資格取得や就職・転職を目指したいという方には、トレーナーに特化した養成スクールをオススメしています。

週1回の通学でよく、体育会系の学校を卒業した方からも高い評価を得ている専門的なカリキュラムは、まさに「パーソナルトレーナーになる」という目的に直結した選択肢です。

トレーナーエージェンシーは全国にあるスクールの中から、特にオススメのものを一覧にしてまとめています。気になる方はぜひ、当サイトオススメのスクールをチェックしてみましょう!

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服部拓也

パーソナルトレーナー

服部拓也

大手ジム、整体サロンでのトレーナー経験を持ち、パーソナルトレーナー養成スクール「2nd PASS」を卒業した後にトレーナーとして独立。トレーナーエージェンシーでは、パーソナルトレーナーになりたい人、現役パーソナルトレーナー向けコラムを執筆。ダイエットに悩むお客様、集客に悩むトレーナーの両方の悩みの解決を目指している。

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