JSPO-AT資格とは?アスレティックトレーナーにおすすめの資格を徹底網羅!
この記事では、アスレティックトレーナーに興味がある人向けにアスレティックトレーナー向けの民間資格であるJSPO-ATについて、概要・学べる知識やスキル・取得方法・試験内容・難易度・合格率・メリット・取得後の就職先など詳しく解説しています。また、JSPO-AT以外のおすすめの資格も紹介しています。
スポーツ現場で選手のサポートやトレーニング指導を行う仕事には、アスレティックトレーナーという職業があります。
アスレティックトレーナーとして活躍するためにおすすめの資格に、JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)という資格があり、資格勉強を通じて選手の健康管理やパフォーマンス向上を支えるための専門的な知識とスキルを学ぶことができます。
この記事では、JSPO-ATやその他おすすめのアスレティックトレーナー向けの資格、取得方法について詳しく解説していきます。アスレティックトレーナーに興味がある方はぜひ参考にしてください。
アスレティックトレーナーとは?
アスレティックトレーナーとは、スポーツ選手やチームの身体的なサポートを専門的に行う職業です。怪我の予防やパフォーマンス向上のために、選手の健康状態を管理し、専門的な知識を活かしてアスリートのサポートを行います。
アスレティックトレーナーには、解剖学や運動生理学、リハビリテーションなど様々な知識やスキルが必要です。専門性が高く、スポーツに深く関わるプロフェッショナルな職業と言えるでしょう。
アスレティックトレーナーの業務内容とは?
アスレティックトレーナーの主な業務は、スポーツ選手やチームの身体のケアと健康管理です。怪我の予防やリハビリテーションをはじめ、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートします。
具体的には、スポーツ現場での応急処置や選手のコンディショニングプランの作成、怪我からの回復支援など、多岐にわたる業務を担当します。
また、選手の日々の体調管理やトレーニング内容の調整も行い、選手パフォーマンス向上のサポートを全面的に行います。
アスレティックトレーナーの年収とは?
アスレティックトレーナーの年収は、働く場所やスキル・経験によって大きく異なります。
一般的には、チームやスポーツ団体でフルタイムで働くトレーナーの年収は300万円から500万円程度が相場です。しかし、プロスポーツチームに所属する場合や高い専門性を持つトレーナーの場合は、それ以上の年収が期待できることもあります。
一方で、契約ベースやフリーランスで働くトレーナーは、働く時間やクライアント数に応じて収入が変動します。
パーソナルトレーナーとの違いとは?
アスレティックトレーナーは、スポーツ選手やチームを対象に怪我の予防やリハビリテーションを行い、身体のケアを専門的にサポートする職業です。主にスポーツ現場での応急処置やコンディショニングを担当し、スポーツ医学に基づいた知識と技術が求められます。
一方のパーソナルトレーナーは、一般のお客様に対してフィットネスや健康促進を目的としたトレーニング指導を行います。個々のお客様の健康状態やフィットネス目標に応じたトレーニングプランを提供し、体力向上やダイエット、健康維持をサポートします。
年収の面では、アスレティックトレーナーは勤務先や経験によって異なりますが、一般的には300万円から500万円程度です。
一方でパーソナルトレーナーの年収は、自分でレッスン料を設定できるため、高単価のお客様を獲得できれば大きな収入を得ることが可能です。特に、20代でも年収1000万円を目指せる可能性があり、成功すれば早い段階で高収入を実現することも夢ではありません。
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アスレティックトレーナーになるのに資格は必要?
アスレティックトレーナーとして活動するために、必ずしも取得しなければならない資格はありません。
しかし、トレーナーとしての知識やスキルを証明するためには、資格を取得することが非常に重要です。資格を持つことで、スポーツ選手やチームからの信頼を得やすくなります。
また、就職の際にも有利になり、キャリアの幅を広げることが可能です。スポーツ業界は競争が激しいため、資格を取得することで他のトレーナーとの差別化を図りやすくなります。
JSPO-AT(アスレティックトレーナー)とは?
JSPO-AT(アスレティックトレーナー)は、日本スポーツ協会が認定する民間資格です。JSPO-ATを取得することでスポーツ医学や運動生理学など、スポーツ選手の怪我予防やリハビリ、コンディショニングに必要な知識と技術を証明できます。
スポーツ現場で求められる実践的なスキルを身につけることができるため、スポーツチームや医療機関など幅広い場で活躍するチャンスが広がります。
JSPO-ATの取得方法とは?
JSPO-ATを取得する方法は、大きく以下の2つのステップに分けられます。
・養成講習会を受講するか免除適応コース承認校を卒業する
・検定試験に合格する
以下でそれぞれのステップについて詳しく解説します。
養成講習会を受講するか免除適応コース承認校を卒業する
JSPO-ATを取得するには検定試験に合格する必要がありますが、試験は誰でも受けられるわけではありません。
・養成講習会を受講する
・免除適応コース承認校を卒業する
以上の2つのどちらかを満たした人でないと受験資格が与えられません。
この2つの条件が具体的にどのようなものなのかについて、以下で詳しく解説します。
養成講習会を受講する
1つ目の方法は、日本スポーツ協会(JSPO)が主催する養成講習会を受講することです。
講習会では、共通科目150時間、専門科目600時間、現場実習180時間を修了しなければなりません。以下がカリキュラムの詳細です。
共通科目
・コーチングに関する知識
専門科目
・JSPO-AT の役割
・安全・健康管理とスポーツ外傷・障害の予防
・コンディショニング
・救急対応}
・検査・測定と評価
・人体の解剖と機能
・スポーツ科学概論
・スポーツ医学概論
現場実習
・見学実習
・検査・測定と評価実習、アスレティックリハビリテーションプログラム作成実習
・スポーツ現場実習
・アスレティックリハビリテーション実習
・総合実習
講習会に参加するための条件は以下の通りです。
・満20歳以上であること
・JSPO、JSPO加盟団体(都道府県体育・スポーツ協会、中央競技団体等)や、JSPOが特に認める国内統轄競技団体から推薦を受けていること
上記の通り、講習会に参加するためにはJSPOやJSPO加盟団体などから推薦を受ける必要がありますが、関連団体でアスレティックトレーナーとしての活動実績がなければ、推薦を得るのは難しいです。また、講習会を受講できる人数そのものも限られており、資格取得までの競争率が高い資格と言えるでしょう。
そのため、講習会を受講して検定試験の資格を得る方法は多くの人にとって現実的ではありません。
免除適応コース承認校を卒業する
もう1つの方法は、JSPOが認定した免除適応コース承認校を卒業することです。
免除適応コース承認校とは、JSPOが指定した大学や専門学校で、養成講習会と同様の専門的なカリキュラムを受けることが可能です。ここでアスレティックトレーナー向けの専門カリキュラムを受講し、承認校を卒業すると、JSPO主催の講習会や試験の一部、または全部が免除されます。
講習会の推薦を受けることは実際には難しいため、免除適応コース承認校を卒業する方法がアスレティックトレーナーを目指す上でより現実的な選択肢です。
検定試験に合格する
養成講習会を受講するか、免除適応コース承認校を卒業した後に検定試験を受験し、合格することで晴れてJSPO-ATの資格を取得できます。
そこで本項では、検定試験について
・試験内容
・試験の難易度
・合格率
の3つを以下で解説します。
試験内容
JSPO-AT資格の検定試験は、筆記試験と実技試験の2つに分かれています。
筆記試験では、基礎科目と応用科目に分かれており、それぞれ以下の内容が出題されます。
基礎科目
・人体の解剖と機能
・スポーツ科学
・スポーツ医学
・JSPO-ATの役割
・検査・測定と評価
・アスレティックトレーナーとしての基礎的知識
応用科目
・安全・健康管理とスポーツ外傷・障害の予防
・コンディショニング
・リコンディショニング
・救急対応
・アスレティックトレーナーとしての応用的知識
受験料は基礎科目、応用科目どちらも11,000円(税込)です。
実技試験では以下の内容が出題されます。
・救急対応
・コンディショニング
・リコンディショニング
・安全・健康管理とスポーツ外傷・障害の予防
試験の難易度
JSPO-ATの検定試験は、国内のアスレティックトレーナー資格の中でも難易度が高いと言われており、実際に後述する合格率も低いです。
試験を受験するためには、養成講習会で共通科目150時間、専門科目600時間、現場実習180時間を修了するか、免除適応コース承認校で2~4年学ぶことが必要な点からも、その難しさがわかります。
合格率
JSPOは正式な合格率を公表していませんが、筆記試験の合格率は、日本スポーツ協会の養成講習会を修了した受験者で30~40%程度、免除適応コース承認校を卒業した受験者の場合は10%程度と言われています。
実技試験については、筆記試験よりも合格しやすく、70%程度の合格率とされています。
試験全体としては、しっかりとした準備を行った上で挑む必要がある難関資格です。
JSPO-ATを取得するメリットとは?
先述の通り取得難易度の高い資格であるJSPO-ATですが、取得を目指すほどのメリットはあるのでしょうか?
そこで本項では、JSPO-ATを取得するメリットについて以下3点を解説いたします。
・アスレティックトレーナーとして働く為に必要な知識やスキルを学べる
・高いスキルや知識の証明になる
・就職の際に有利になる
アスレティックトレーナーとして働く為に必要な知識やスキルを学べる
JSPO-ATを取得する過程では、アスレティックトレーナーとして必要な知識やスキルを幅広く学ぶことができます。
前述の通り、資格取得のためには養成講習会を修了するか大学・専門学校を卒業する必要があり、長い時間をかけて解剖学やスポーツ科学、コンディショニング、救急対応など多くの知識やスキルを学びます。このような専門的なカリキュラムを通じて、トレーナーとして現場で即戦力となる能力を養うことが可能です。
取得までの勉強の道のりは長いですが、JSPO-AT取得後にアスレティックトレーナーとして活動する際に大いに役立ちます。
高いスキルや知識の証明になる
JSPO-ATを取得することで、アスレティックトレーナーとして高いスキルや専門知識を持っていることを証明できます。
JSPO-ATを取得するためには、長い時間をかけてスポーツ現場でのケガの予防やリハビリテーション、競技パフォーマンスの向上をサポートするために必要な知識を学ぶ必要があります。そのため、取得者は高い基準でスポーツ選手の健康管理を総合的に支援できるスキルを持っていることを示すことが可能です。
また、JSPO-ATは国家資格に相当する難易度の高い資格である点からも、業界での信頼性が非常に高いです。
JSPO-ATを持つことで、高いスキルや知識を持つ信頼性の高いアスレティックトレーナーとして指導を行うことができるようになります。
就職やキャリアアップの際に有利になる
JSPO-ATは、就職やキャリアアップの際にも大きなアドバンテージとなります。
前述の通り、試験の難易度が高いため、JSPO-ATを取得していることで高度で専門的な知識やスキルを証明できます。特に、スポーツチームや医療機関など専門的な知識を必要とする職場では、この資格を持っていることで就職が有利になることが多いです。
またJSPO-ATを取得していることで、他のトレーナーとの差別化ができ、キャリアアップのチャンスも広がります。資格を持つことで、より多くの人から信頼される存在となれるでしょう。
JSPO-ATがおすすめな人の特徴とは?
JSPO-ATの取得がおすすめな人は以下の特徴がある方です。
・最高峰レベルの資格に挑戦したい人
・時間やお金に余裕のある人
・スポーツ医学を専門的に学びたい人
本項では、以上の3種類の属性について解説しますので、資格取得を検討する際の参考にしてください。
最高峰レベルの資格に挑戦したい人
認定資格として「最高峰レベルの資格・知識を保有したい」と、向上心が高い人はJSPO-ATの取得が向いています。
先述の通り、JSPO-ATは難易度の高い、国内でも最高峰のアスレティックトレーナー資格の1つです。筆記試験や実技試験の内容は非常に専門的で、受験には徹底した準備が必要です。自分の限界に挑みたい方や高度なスキルと知識を身につけたい方にとって、JSPO-ATはまさに目指すべき目標です。
そのため資格を取得すれば、トレーナーとしての信頼性が大きく向上し、スポーツ現場でのキャリアにおいても有利になります。チャレンジ精神がある方におすすめな資格です。
時間やお金に余裕のある人
JSPO-ATを取得するためには、十分な時間と資金が必要です。
養成講習会は、150時間の共通科目、600時間の専門科目、さらに現場実習180時間を修了する必要があります。また、大学・専門学校を卒業して免除適応コースでの資格取得を目指す場合も卒業までに数年単位の時間がかかります。
特に大学・専門学校に通う場合は、卒業までの時間に加えて金銭的な負担も大きいです。大学や専門学校は学費が数百万円かかる上に、通学期間中の生活費も考慮しなければなりません。大学・専門学校では毎日講義や実習が行われるため、仕事との両立も難しいです。
そのため、JSPO-ATを取得するには、時間とお金の余裕が必要になります。
スポーツ医学を専門的に学びたい人
JSPO-ATは、スポーツ医学に関する知識を深く学びたい方に最適です。
試験では解剖学やスポーツ科学、リハビリテーション、救急対応など、幅広い分野での専門知識が問われます。特にスポーツ選手の健康管理や怪我の予防・リハビリテーションに関心がある方にとって、資格勉強を通じて多くの役立つ知識やスキルを学べます。
スポーツ医学の分野でキャリアを積みたい方、選手の身体ケアに携わりたい方にとって、JSPO-ATはおすすめの資格です。
JSPO-AT取得後の就職先とは?
JSPO-ATを取得した後の就職先は具体的にどのようなものなのでしょうか。本項では、JSPO-AT取得後の主な就職先である、
・アスレティックトレーナーとして働く
・パーソナルトレーナーとして働く
・一般企業に就職する
以上の3つの働き方を解説します。
アスレティックトレーナーとして働く
JSPO-ATを取得した後の就職先で最も一般的なのは、アスレティックトレーナーとしてスポーツチームや選手のサポートに従事する道です。プロスポーツチームや大学の運動部、さらにはフィットネスクラブやリハビリセンターなど、さまざまな場所で活動する機会があります。
主な業務は、選手のコンディショニングや怪我の予防、リハビリテーションのサポートで、専門的な知識を活かして選手の健康管理に貢献します。
アスレティックトレーナーはプロフェッショナルな環境での活動が多く、スポーツ現場での経験を積むことができるため、さらなるキャリアアップも見込める選択肢です。
パーソナルトレーナーとして働く
JSPO-ATを取得した後、パーソナルトレーナーとして活動することも可能です。
パーソナルトレーナーとしては、一般のお客様に対して個別にトレーニング指導を行い、フィットネスや健康促進をサポートします。資格によって高い専門性を証明できるため、他のトレーナーとの差別化が図りやすくなります。
JSPO-ATを持っていることで、スポーツ外傷の予防やリハビリテーションに関する知識を活かし、専門的なケアを提供できるパーソナルトレーナーとして活動することが可能です。
自分の強みを活かした指導を行うことで、信頼性が高まり、幅広いお客様からの支持を得られます。
一般企業に就職する
JSPO-ATの取得後は、アスレティックトレーナーやパーソナルトレーナー以外にも、資格勉強を通じて学んだ知識を活かしてスポーツ関連のさまざまな職種に就職することができます。
例えば、スポーツ用品メーカーやフィットネス関連企業、またはスポーツイベントの運営に関わる仕事など、幅広い分野で活躍の場が広がります。さらに、スポーツ指導者やトレーニングプログラムの開発に携わることも可能です。
資格を活かしてスポーツに関する知識を提供する職業に就くことで、スポーツ業界全体に貢献できるキャリアを築くことができます。
JSPO-AT以外のおすすめの国家資格とは?
ここまではJSPO-ATについて解説してきましたが、JSPO-AT以外にもアスレティックトレーナーにおすすめの資格はあるのでしょうか。
本項では、JSPO-AT以外のおすすめの国家資格の
・理学療法士
・はり師・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師
・NATA-ATC
以上の5つの資格について詳しく解説します。
理学療法士
理学療法士は、怪我や病気による身体機能の低下をリハビリテーションによって回復させる専門職です。スポーツの現場でも、選手の怪我からの回復やパフォーマンスの向上を目的としたサポートを行うことができます。
理学療法士として働くためには、大学や専門学校の理学療法学科に通い、解剖学、生理学、リハビリテーション医学を学ぶことが必要です。実習も含めたカリキュラムを修了後、国家試験に合格することで資格を取得できます。
国家試験は筆記試験と口述及び実技試験があり、2024年2月に行われた試験の合格率は約89%です。
はり師・きゅう師
はり師・きゅう師は、鍼や灸を使用して痛みを軽減し、身体の自然治癒力を促進する伝統的な医療職です。スポーツ分野では、選手の怪我予防やリカバリーに活用され、筋肉や関節の疲労や痛みを和らげることができます。
はり師・きゅう師は、大学や専門学校の鍼灸学科で3年以上学び、卒業後に国家試験に合格することで資格を取得できます。
国家試験ははり師ときゅう師で分かれており、どちらも筆記試験が行われます。2024年2月の試験の合格率ははり師・きゅう師ともに約70%です。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進することで身体の疲労やストレスを解消する手技療法を行う専門職です。スポーツ選手に対しては、コンディショニングや疲労回復、怪我の予防として広く用いられています。
あん摩マッサージ指圧師を取得するためには、他の国家資格と同様に大学や専門学校で専門のカリキュラムを修了した後、国家試験に合格する必要があります。
国家試験の形式は筆記試験です。2024年2月の試験の合格率は約84%でした。
柔道整復師
柔道整復師は、骨折や脱臼、捻挫といった外傷に対して非手術的な治療を行う専門職です。スポーツの現場では、怪我をした選手に対して迅速な処置を行い、リハビリテーションを通じて早期回復を目指します。
柔道整復師になるためには、上記の国家資格と同じく専門学校や大学で3年以上学んだ後に国家試験に合格する必要があります。
国家試験は筆記形式で行われます。2024年2月に実施された試験の合格率は約66%です。
NATA-ATC
NATA-ATCは、アメリカのアスレティックトレーナー国家資格で、国際的に通用するトレーナー資格として知られています。
NATA-ATCを取得することで、スポーツ選手の怪我予防やリハビリテーションにおいて高い専門知識とスキルを持つことが証明できます。
NATA-ATCを取得するには、NATA(National Athletic Trainers’ Association)の認定大学・大学院で学位を取得し、その後、BOC(Board of Certification)試験に合格する必要があります。
BOCの合格率自体は約80〜90%と高く一見簡単に見えますが、実際にはアメリカの国家資格であるため取得は難しいです。
まず、BOCを受験するためにはアメリカの大学に留学する必要があるため高い英語力が求められます。さらに、大学に通いながら700〜800時間程度のインターンシップも修了しなければなりません。
取得難易度は高いですが、国際的に活躍するアスレティックトレーナーを目指す人にはおすすめの資格で、特に北米でのキャリアチャンスが広がります。
JSPO-AT以外のおすすめの民間資格とは?
続いて、本項ではJSPO-AT以外のおすすめの民間資格について解説します。
アスレティックトレーナーを目指す方であれば取得を検討したい、
・JATAC-ATC
・JATI-ATI
・NESTA-PFT
・NSCA-CPT
の4つの資格について以下で詳しく解説します。
JATAC-ATC
JATAC-ATCは、日本アスレティックトレーナー協会が認定するアスレティックトレーナー資格です。
JATAC-ATC取得する過程で、スポーツ現場で選手の怪我予防やリハビリ、コンディショニングをサポートするための知識とスキルを習得できます。この資格を持つことで、特に学生や社会人アスリートの指導において信頼される存在となり、チームトレーナーとして活動するチャンスが広がります。
JATAC-ATCには認定試験はなく、取得には以下の条件を満たす必要があります。
・柔道整復師、理学療法士、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家資格を持っていること
・日本アスレティックトレーナー協会の講習会及び、通信教育講座でスポーツ科学分野の4領域69単位を取得すること
※ただし、JSPO-ATやNATA-ATCの取得者は、講習の単位取得が免除されます。
JATAC-ATCは、スポーツ現場でのトレーナー活動に不可欠なスキルを身に付けられるため、専門的な知識を深めたい方にとっておすすめの資格です。
JATI-ATI
JATI-ATIは、日本トレーニング指導者協会が認定する民間資格で、フィットネスやアスリート向けのトレーニング指導者としてのスキルを証明できます。
JATI-ATIは、筋力トレーニング、体力向上、コンディショニングに関する理論と実技を幅広く学ぶことができ、特にスポーツ科学の知識に基づいた効果的なトレーニング指導が可能です。
JATI-ATIの認定試験を受験するには、まずJATIに入会し、養成講習会を受講し、自己学習課題(ワークシート)を提出する必要があります。
さらに、講習会を受講するためには以下の申請条件を満たしている必要があり、いずれかの経歴が求められます。
・4年制大学卒業者(卒業見込み含む)
・短大、専門学校卒業者(卒業見込み含む)
・職業能力開発大学校の専門課程修了者(見込み含む)
・防衛大学校、海上保安大学校、気象大学校などの各省大学校修了者(見込み含む)
・高卒以上で運動指導歴が3年以上ある方
JATI-ATIは取得に必要な要件が多いですが、JATIが指定する資格(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー・健康運動実践指導者・理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師などの国家資格)を持っている場合は、一般科目の講習会や課題の提出が免除されます。
NESTA-PFT
NESTA-PFTは、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会が認定する民間資格で、世界的に通用する資格です。
この資格を取得することで、パーソナルトレーナーに必要なトレーニング指導スキルだけでなく、ビジネススキルやマーケティング知識も身に付けることができます。特に独立してトレーナー活動を行いたい人や、自分でクライアントを持つアスレティックトレーナーとして活躍したい方におすすめです。
資格取得の条件は、
・NESTA-PFTの公式テキストを購入していること
・CPR(心肺蘇生法)やAED(自動体外式除細動器)の技能を習得・保持していること
・満18歳以上であること
・高校を卒業している、もしくは高等学校卒業程度認定試験に合格している、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者であること
・以下のいずれかの1つ以上の条件を満たしていること
①1年以上のパーソナルトレーナーやインストラクターなどの実務経験がある
②1年以上の運動部指導やフィットネス企業での勤務経験がある
③体育系または医療系の大学・専門学校を卒業している
④NESTA認定の養成講座やコースを受講済みである
以上の条件を満たし、認定試験に合格することです。
NESTA-PFTは国際的に信頼性の高いトレーナー資格です。取得後は、世界中でスポーツ選手の指導を行うチャンスが広がります。
NSCA-CPT
NSCA-CPTは、NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)が認定するパーソナルトレーナー資格で、特に科学的な根拠に基づくトレーニング指導を行いたい方におすすめの資格です。
NSCA-CPTを取得することで、トレーニングプログラムの作成や指導、筋力トレーニングや体力向上に関する専門的なスキルを身に付けることができます。トレーニング指導の知識以外にも、解剖学、生理学、リハビリテーションなど、アスレティックトレーナーとして必要な知識やスキルを包括的に身に付ける事が可能です。
NSCA-CPT取得のためには、
・NSCAジャパンの会員であること
・満18歳以上であること
・高校を卒業している、または高等学校卒業程度認定試験に合格していること
・有効なCPR/AEDの認定を保有していること
以上の4つの条件を満たした上でNSCA-CPT認定試験に合格する必要があります。
NSCA-CPTは、特にスポーツジムやフィットネス施設での指導者向けの資格として高く評価されており、アスレティックトレーナーとしても応用が利く、信頼性の高い資格です。
短期間で知識やスキルを身に付けたい人にはパーソナルトレーナーの民間資格がおすすめ
アスレティックトレーナー向けの資格は、取得に時間がかかることや柔道整復師や理学療法士などの国家資格を持っていることが前提となる場合が多く、取得のハードルが高くなっています。
しかし、パーソナルトレーナー向けの民間資格は、トレーニング指導や解剖学、栄養学、リハビリテーションといったアスレティックトレーナーに必要な知識やスキルを学ぶことができる上、短期間で取得することが可能です。
特にスクールに通えば、効率的に学習を進められ、実践的な技術も習得できるため、スポーツ業界で即戦力となれるでしょう。時間が限られている方や、すぐに現場で活躍したい方には、パーソナルトレーナー向けの資格取得を目指すことが現実的で効果的な選択肢となります。
トレスクでNSCA-CPTを取るのがおすすめ
パーソナルトレーナー向けの民間資格の取得を目指すなら、パーソナルトレーナー養成スクールのトレスクがおすすめです。トレスクではNSCA-CPTが取得できます。
トレスクは、未経験者でも短期間で「NSCA-CPT」に一発合格できるようサポートすることに力を入れているスクールです。
・暗記だけに頼らず、現場で活用できる実践的な知識が身に付く
・資格取得後も手厚いフォローを受けられる
・協会認定の講師が分かりやすく指導してくれる
・短期間で効率的に学べる
このような特徴があり、最短3か月のカリキュラムでNSCA-CPTを目指せます。卒業生の合格率も97.29%と非常に高いのが特徴です。
さらに、トレスクはオンライン特化型のスクールで、校舎を持たないため、全ての講座がオンラインで完結します。そのため、住む場所に関係なく誰でも受講できるというメリットもあります。
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
・うまく行く人/いかない人の違い
などをまとめた「【完全版】未経験からトレーナーになるための攻略ガイドブック」を”無料でプレゼント“しております。(内容の一部を先んじて見せちゃいます!)
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まとめ
今回の記事では、JSPO-ATやその他アスレティックトレーナーにおすすめの資格を解説しました。
一言で資格と言っても、民間資格や国家資格、アスレティックトレーナー向けの資格やパーソナルトレーナー向けの資格など様々なものがあります。内容面で見ても、JSPO-ATのように時間をかけてじっくり知識やスキルを身に付ける資格もあれば、NSCA-CPTのように短期間で効率的に必要な能力を学べる資格があったりとそれぞれ特徴があります。
そのため、どの資格を取得するか悩んでしまう場合は、自分の目指すトレーナー像やキャリア、資格取得にどれだけお金や時間をかけられるかなどを総合的に考えて、自分に合った資格を目指すとよいでしょう。
この記事が資格取得の参考になれば幸いです。
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