ヘルスケアアドバイザーの資格取得までの3つの手順
ヘルスケアアドバイザーは、ヘルスケアの幅広い知識を持ち、健康の維持や増進などに関するセルフケアや生活者へのアドバイスを狙いとした資格です。では、ヘルスケアアドバイザーになるためにはどんな学習が必要なのでしょうか?また、資格取得までにどんな手順があるのでしょうか?今回はそれらをご紹介します。
ヘルスケアアドバイザーとはどんな資格?
ヘルスケアアドバイザーという言葉を聞いたこたとはあるけれど、実際はどういった資格なのかよくわからない。そんな方のために、ここではヘルスケアアドバイザーの資格について解説していきます。
健康や病気に関する情報提供者を育成するねらい
ヘルスケアアドバイザーとは、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が認定する民間資格です。高齢化が進む日本では、生活習慣病などを中心とした慢性疾患を患う人が急増しています。そういった人々に健康や病気をはじめ、運動や薬・環境などの側面から、生活全般の情報提供を行う人材を育成することをねらいとしています。
ヘルスケアアドバイザーの活躍の場は、主に地域のドラッグストアや製薬会社となります。近所の薬局にも、店員の中に「登録販売者」の名札をつけている従業員を見たことがあるかもしれません。ヘルスケアアドバイザー資格保持者は病気の予防や改善、また健康や生活習慣に関して正しく、具体的な知識を生活者に提供することで地域の頼れる専門家として活躍しています。
ヘルスケアアドバイザーが学ぶ範囲
ヘルスケアアドバイザーが学習する範囲は、大きく2つに分類されております。1つはヘルスケアに関する基礎知識、もう1つは実際に働く上での実践的な知識になります。基礎知識では、基本的な人体の構造や仕組み、薬や栄養、またはそれらにまつわる法律について学習します。
そして、実践編では妊娠・出産や育児、介護に関わるものからメンタルヘルスやドラッグストアでの応対について学びます。
ヘルスケアアドバイザーができること
ヘルスケアアドバイザーは、地域のドラッグストアや製薬会社などで活躍することができます。
地域に暮らす方々の健康維持のお手伝いをしたり、病気の予防や改善のためのアドバイスをすることができます。また、正しい知識を生活者に伝えることで、生活者自身が自分の健康のために正しい知識をもち自分で判断ができるようになります。
ヘルスケアアドバイザーの資格取得までの3つの手順
ヘルスケアアドバイザーの資格を取得するまでの手順を順を追って解説していきます。
手順1:指定のカリキュラムの養成講座を修了する
ヘルスケアアドバイザーの資格を取得するためには、まず通信教育でDVDなどを使い、勉強をする必要があります。ヘルスケアアドバイザーの教材は、医学や薬学の一流の執筆陣がテキストの監修を当たっています。
テキストは全部で6冊あります。ページ数でいうと1,600ページです。DVDは解説DVDが1巻あり、応対基本技術の内容になっています。
実際のカリキュラムとしては、以下の内容となります。
(1)ヘルスケアに関する基礎知識編
・体の構造と働き
・医薬品
・栄養・食生活・運動
・病態生理
・関係法規・制度
・自己責任とセルフメディケーション
(2)ヘルスケアに関する実践知識編
・病気とヘルスケア
・薬とヘルスケア
・体の症状とヘルスケア
・こころとヘルスケア
・代替
・補完医療
・妊娠
・出産
・育児
・介護
・応急処置
・ドラッグストアの応対に関する知識
・技術編
・応対に関する知識
・ドラッグストアに関する基礎知識
学習期間は12か月間で、月に1度、100問の添削問題をマークアップ形式で回答し、添削をしてもらいます。毎月の課題を提出し、平均で80点以上正解できていれば、認定試験に進むことができます。
12回の課題の添削をクリアできたら、JACDSの修了証が交付されます。
手順2:認定試験を受験する
通信講座を修了すると、年に2回開催されている認定試験を受ける資格が与えられます。
この試験に合格することで、認定書を交付され、ヘルスケアアドバイザー会員として登録されます。
手順3:資格の更新
資格には有効期間があります。
日本チェーンドラッグストア協会が認定・指定する研修会の参加やレポートを提出し、必要な単位数を取得することですることで、資格を更新することができます。更新する際には、情報登録料・更新登録料を支払う必要がありますが、日本チェーンドラッグストア協会が認定する他の資格を取得している場合は支払いは1回のみとなります。
ヘルスケアアドバイザーの資格を取得するメリット
ヘルスケアアドバイザーの資格を取得すると実際にはどんなメリットがあるのでしょうか?いくつかメリットをあげるので、見ていきましょう。
転職時のアピールやキャリアアップ
ドラッグストアに就職したいと考えている場合、ヘルスケアアドバイザーの資格を持っていることで、就職に有利にはたらきます。
ヘルスケアアドバイザーの養成講座の中にもドラッグストアで働く際の応対技術について取り扱っており、就職活動の際はアピールできるポイントとなります。
また、製薬会社や調剤薬局で働いた経験があり、かつヘルスケアアドバイザーの資格を取得している人はさらに重宝される人材として評価の対象になります。在職中にヘルスケアアドバイザーの資格をとる場合、販売員としてではなく、薬や健康の専門家として市場価値をあげることができるでしょう。
お客さんの相談役として活躍することで周りから信頼され、かけがえのない従業員となることで給与交渉などでも有利になり、キャリアアップの後押しとなる資格でもあります。
幅広い知識をつけることができプライベートを充実させることができる
ヘルスケアアドバイザーで学ぶ範囲は、薬学や病気だけでなく、栄養・食事・運動や環境など生活にまつわる全般的な知識です。また、妊娠・育児や介護にまで講座の内容は及んでいるため、実生活でためになるカリキュラムとなっています。
資格取得のために得た知識は自分自身の健康やヘルスケアに役立てることもでき、プライベートを充実させることもできます。また、自分自身だけでなく家族の健康にもアドバイスができるようになれば、資格で学んだことが役に立っていると実感できるでしょう。
ヘルスケアアドバイザーに関するQ&A
ヘルスケアアドバイザーとはどういったものかというのを解説してきましたが、ここではよくある質問について解説していきます。
【Q1】認定試験は一年に何回開催されているか
認定試験は一年に2回開催されています。
日本チェーンドラッグストア協会指定の養成講座を修了後、1年間受験資格をえることができます。
【Q2】養成講座の修了の条件はどんなもの?
日本チェーンドラッグストア協会指定の養成講座のテキスト課題を毎月、全部で12回提出し、添削してもらい、クリアすることが条件となります。
クリアの条件は、課題で平均80点をとることとされています。問題の難易度は、配布されるテキストをよく読めばわかるような内容になっているので、じっくり勉強すれば問題なく修了することができるでしょう。
資格取得の第一歩は養成講座を受講からはじめましょう。
ヘルスケアアドバイザーの資格の取得は、まずは日本チェーンドラッグストア協会指定の養成講座を受講することから始まるので、まずは公式サイトから講座の確認をしてみてください。