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フィットネス業界に就職する前にチェック!4つの知識まとめ

フィットネス業界と言えば、魅力的なインストラクターがメディアでも取り上げられるようになり、華やかな憧れの業界として認知されてもいます。そんなフィットネス業界に就職を希望する方に向けて、メディアだけでは伝わらない様々な事実をご紹介します。

1)フィットネス業界とは

憬れという目で見ると、フィットネス業界の華やかな一面しか見えないもの。意外と見落とされがちなフィットネス業界の業種・職種や名称の分類、現状や今後などの概要部分をご案内します。

フィットネス業界が含むもの

(1)業種・職種

フィットネス業界と一口に言っても、さまざまな業種・職種があります。フィットネスクラブやスポーツ教室などの施設・スクール運営、そこで働くインストラクター、トレーナー、コーチと言った指導職以外にも、事務スタッフ、アスリートを栄養面からサポートする栄養士、怪我のケアやリハビリに関連するメディカルスタッフもいれば、競技や経済上の活動を支援するマネジメントスタッフ、広報宣伝イベントスタッフなども、フィットネス業界で働く業種・職種として挙げられます。

また、実際のスポーツ・フィットネス現場に携わることは少ないですが、重要な業種・職種としては、スポーツアパレル関連職、トレーナー・インストラクター育成事業やスポーツ講師派遣事業なども、フィットネス業界関連の業種・職種に含まれます。

(2)フィットネス施設の名称と分類

フィットネス業界の職種というと最もメジャーなものはトレーナーやインストラクターであるかと思いますが、彼らの活躍の場と言えば、一般的にはフィットネス施設でしょう。日本にはフィットネス施設の類義語がいくつかあり、代表的なものは「フィットネスクラブ」「スポーツクラブ」です。この2施設は「会員制の健康・体力づくりのための室内運動施設」である点では共通しているものの、厳密には定義が違います。

「フィットネスクラブ」はプールやスタジオなどの施設を有し、さまざまな方法で身体を動かすことのできる、多種多様な運動を楽しむことのできる施設を指します。反して「スポーツクラブ」は「身近な場所で運動を楽しむための室内設備を有する施設」と定義されており、プールやスタジオの有無は問われません。そのほかのフィットネス施設としては、器具を使用した運動をメインで行う「スポーツジム」「トレーニングジム」などがあります。

フィットネス業界の動向

(1)現状と見通し

経済産業省が平成25年にまとめたフィットネス業界を総括した資料によると、10年間の動向としては20代~30代のフィットネスクラブ会員数が年々減っており、逆に60代以上の会員比率が毎年上昇しているとの見解が示されています。今後はこの傾向がますます進み、経済的に余裕のあるシニア層が健康維持のためにフィットネス施設に通う、換言すればシニア層がフィットネス業界を支えてゆく見通しとなっています。

(2)業態の多様化

高齢者は一度入会すれば辞めづらく会員としての定着率が良いのが特徴ですが、一方で、若い世代の参入が少ないことから、新規会員の獲得がさらに困難化してゆくことが懸念されています。この、若者世代のフィットネス離れが、現在のより顧客対象を絞り込んだ小規模業態の発生、隆盛に繋がったと考えられます。

ホットヨガスタジオやストレッチサービスなどピンポイントな小規模フィットネス施設、女性専用サーキットジム、24時間営業のセルフサービスジムなど利用しやすさを前面に出した施設、或いはダイエットやボディメイクの成果を出すことに特化した目的が明確なパーソナルトレーニングジムなど、大手フィットネスクラブにはない特徴を売りにすることで会員獲得を目指す動きが見られます。

フィットネス業界で働く、と一口に言っても、業種や職種は様々です。また、インストラクターやトレーナーの役割も施設によって違うので、就職で指導職を希望する場合は、指導種目や勤務形態など施設ごとの特徴も把握しておきたいものです。

ジムでランニングマシンを使う女性

2)フィットネス施設の仕事ってどんなことをやるの?

インストラクターとして働く場合でも、よほど実績を積んだフリーの人気インストラクターでもなければ、希望外のレッスンやレッスン以外の業務も必ず付随してくるもの。働き始めてから理想とのギャップを感じないために知っておきたい、一般的なフィットネス施設の仕事内容についてご紹介します。

フィットネスインストラクターとは

(1)インストラクターの種類

フィットネス施設の花形職種と言えばインストラクターですが、インストラクターは、エアロビクスやダンスサイズと言った一般的な有酸素運動に類するスタジオレッスンのほか、ヨガやピラティス、ボクササイズや格闘技系、プール関連のレッスンなど、施設により様々なエクササイズを指導します。フリーランスのインストラクターの場合は、指導レッスンの種目を決めたうえで契約しているケースが一般的です。

(2)インストラクターの仕事内容

フィットネス施設のインストラクターのお仕事は、レッスン指導のような華やかな面ばかりを思い描きがちですが、実際社員として働く場合はレッスン指導以外にも様々な仕事があります。担当レッスン以外にはパソコンに向かっての事務仕事も多く、レッスンメニューの作成、報告や会員管理といった運営に関わる雑務もこなさなければなりません。器具や館内の清掃、サプリやプロテインなどの営業活動がある場合もあります。

インストラクターの理想と現実

(1)大切なのは対人スキル

インストラクターは身体が資本の職種ではありますが、運動する仕事、ととらえるのは間違いです。むしろ、利用者に気持ち良く施設に通っていただくためのサービス業ととらえる方が妥当でしょう。コミュニケーションを密に取り信頼してもらえる工夫をする、利用者の体調によってはメニューを変更するなどの気遣いを行う、など、人を見て柔軟な対応ができることは、インストラクターとして成功するための大切なポイントです。

(2)本質はサービス業

メディアで華々しく活躍するインストラクターなどプロポーションも良く憬れますが、現実には事務や雑務に割かねばならない時間も多く、体型を維持するためには、就業時間のみならずプライベートでも身体を動かすなど生活管理を行い努力をする必要があるものです。

身体を動かすこと好き、身体を動かす仕事がしたい、というだけでフィットネス業界を志すと、現実との間にギャップを感じることになるでしょう。前述のとおりインストラクターでも事務や雑務の業務は多く、レッスンの指導だけでなく、サービス業としてコミュニケーションスキルも求められるのが現実です。

実演指導など格好良くこなすインストラクターですが、現実の仕事内容は意外と多岐にわたります。利用者、受講者に対する親身な指導や相談の対応など、気遣いとコミュニケーションも大切な仕事になります。身体を動かすこと以外にも必要とされる要素は多く、運動が好き、美や健康に意識が高い、というだけではこなしきれない部分もあるでしょう。

ダンベルを持つ女性

3)フィットネス業界の現実はどうなの?

人気の職種でもあり競争率も高いフィットネス業界。最初の一歩を踏み出すには、社員が良いのかアルバイトが良いのか。給与や職業寿命、将来性などは。実際に職業として見たときに気になる、フィットネス業界の職業事情について調べてみました。

勤務の実際

(1)勤務形態

フィットネス施設で働くインストラクターは、施設の運営会社の社員やアルバイト、フリーランスのインストラクターなどです。経費削減の意味もあり、フロアスタッフ等雑務ではアルバイト、インストラクター職はフリーランスの契約社員の需要が高いようです。また、アルバイトでの勤務態度を評価され社員となるケースも少なくはないようで、フィットネス業界はコネも大事、と言う意見もあります。

(2)活躍の場

社員は幅広く様々な業務に精通することが求められる反面、トレーニングマシンの使用法を指導するマシンスタッフや清掃等の雑務はアルバイトが、レッスンやトレーニングなどのフィットネス指導はフリーランスインストラクターが担うケースも多いことから、施設運営、マネジメント業務等が行える人材に需要があります。この傾向は大手フィットネスクラブに特に顕著で、現場で利用者と触れ合いながら働きたい人には小規模なフィットネス施設が勧められる理由にもなっています。

給与と職業寿命

(1)社員の場合の給与

社員、フリーランスインストラクターとも若い年代が多く、就労年代は30代がピークです。平均年収はフィットネスクラブの施設規模、運営母体の体力等で違いますが、平均年収は350万円程度と言われています。年齢が上がるにつれて就労人口は減少傾向にありますが、50代では施設運営、マネジメント業務に携わるなどして最大年収となり、この場合の平均年収は430万円前後となっています。

(2)職業寿命と将来性

身体を動かす、また見た目も重要になる職場であるため、利用者の前面に立つことの多いインストラクターやスタッフ職は、30代以降も継続して働くことは難しいとされています。実際に離職するケースも多く、全く違う業種・職種への転向が見られます。フィットネス業界で働き続ける場合は、年齢を重ねて行く間に施設運営やマネジメント業務などを覚えて裏方の仕事に回る、またはインストラクターとしての実績と技術を積み重ねて後進インストラクターの指導に当たる、と言った進路転換が一つの理想のようです。

給与はそれほど高くなく、体力や外見などの問題から決して職業寿命も長いとは言えないインストラクター職。けれども、現在は身体に負担の少ないものなど様々な新しいエクササイズプログラムが開発、普及してきており、また介護現場でのシニア向けエクササイズの導入など、発展性に関しては今後も見込みがあるようです。また、インストラクターからマネジメント業務に転向することも可能であるなど、努力次第では様々な展望があり得そうですね。

ランニングマシンと女性

4)フィットネス業界の4つの魅力とは?

フィットネス業界を様々な側面から見てきましたが、仕事として考えたときに最も大切な要素と言えば、やはりやり甲斐です。少々の困難があっても、やり甲斐を感じていれば仕事を続ける意欲も湧きますね。仕事としての個人的な側面社会的な認知の側面の二つの視点、今後の発展性への期待の面から、よく言われるフィットネス業界のやり甲斐、魅力についてご紹介します。

やり甲斐

(1)美容・健康の担い手として

フィットネス業界最大の魅力は、やはり人生にとって不可欠である美容と健康を担う場であるということです。健康で充実した日々を送りたいと願うのは、多くの人に共通の思いであり、憬れでしょう。その最先端の場に立つこと、より良い結果を出し感謝の言葉をもらえることにやり甲斐を感じる、という声が多いです。

(2)社会貢献の一環として

特に高齢社会が進む現代は、寿命も延び、かつては余生と言われていた高齢期もよりアクティブに健康に、充実して過ごしたいという欲求が高まっています。フィットネス施設の会員人口は、高齢者も多いもの。フィットネス施設での運動は、身体を動かしつつ適度にコミュニケーションも取れることから、身体活動や精神活動の活発化、それらによるロコモティブシンドロームや認知症の予防にも有効とされています。社会的な貢献度の高さも、フィットネス業界の魅力でしょう。

今後の発展

(1)新たな業態

フィットネス業界は近年多様化し、大手フィットネスクラブや小規模なトレーニングジムしかなかった頃では考えられない、様々な業態・エクササイズを誕生させました。ヨガブームはホットヨガやハンモックヨガなど特殊な環境下でのエクササイズという発想を生み、技術の進歩や娯楽性の追求は、VRエクササイズやクラブを模した音響・照明効果によるトランス効果に着目した暗闇系エクササイズに繋がっています。今後もこのような新種の業態・エクササイズの開発が進むことで、若者世代のフィットネス人口増が期待されます。

(2)需要の拡大

新しいエクササイズの開発による若者年代のフィットネス人口が期待される一方で、今後も進展してゆく高齢社会においては、介護予防の観点から、集団で行う運動の効果が注目されています。若者年代の美容健康以上に、高齢者やシニア層の健康維持という点で、フィットネス・エクササイズは今後の需要の拡大が見込まれています。

フィットネス業界は運動を楽しむ場であるとともに、人々の健康を担う場です。技術の進歩や健康・運動への考え方の変化など、運動不足に悩まされがちな現代人が気軽に運動することのできるフィットネス施設の潜在的需要は、今後も高まる要素があります。新しい技術や知識に触れながら多くの人々の健康に寄与し得ることが、フィットネス業界で働く最大のやり甲斐かもしれませんね。

フットネス 持ち物

5)フィットネス業界で働きたい人のためのQ&A

【Q1】インストラクターとして好かれる要素で最も重要なものを教えてください

人とのコミュニケーションが大切であるため気遣いや笑顔、爽やかさや親しみやすさなどが大切な要素として挙がりやすいですが、最も大切なものを一つだけ挙げるとすれば、やはり「真面目さ」に尽きます。真面目に誠実に人と向き合うことで、雇用主からも利用者からも信頼を得ることができるでしょう。

エクササイズやトレーニングには常に怪我の危険性がつきまとうだけに、手を抜かない真面目さは、怪我予防の観点からも見ていて安心できるものです。

【Q2】インストラクターとして職業寿命を延ばすために必要なことはなんですか?

体調管理に気をつけ、体力維持や怪我予防に努めることです。また、フィットネス関連には様々な資格があるため、資格の取得により売りにできる得意分野を作るのも良いでしょう。ヨガやシニア系エクササイズの資格は体力が低下してからも活かせますし、今後介護現場でのエクササイズ需要が増すことを考えると心強い資格になると思われます。

【Q3】いずれ自分のスクールを持ちたいと思っていますが、先ず社員としてフィットネス施設で働くメリットを教えてください

きちんとした職場を得て働くことで安定した収入が得られ、資金作りに役立つことはもちろん、チェーン系のフィットネスクラブなど全年齢的に多くの利用者を集めている施設なら、多種多様な客層の接客経験も積めます。加えて、施設運営のノウハウはやはり現場で学ぶのが一番です。

インストラクターとしての現場的な技術、経験以外のものを学べることが、社員として組織の中で働くメリットではないでしょうか。また、同じフィットネスインストラクターとして働く人との人脈ができることで、たとえば独立後にどうしても休みが欲しいときなどに、代理のインストラクターとして仕事を依頼できるなど、サポートを受けることも期待できます。

メディアを通してはあまり知ることのないフィットネス業界の理想と現実について、「業界」「仕事」「職業」「やり甲斐や魅力」と言った4つの視点からご紹介しました。フィットネス業界への就職は厳しいながら、楽しく、やり甲斐も魅力も、発展性もあるのが良いところ。しっかりとした意識を持って、長く働ける働き方を選んでくださいね。

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